国民に人気の歴代内閣総理大臣ランキング
この記事は、運営チームとユーザーの投票によって決められた、「国民に人気の内閣総理大臣」をランキング形式で紹介しています。
1位から順に表示され、スクロールするほどランキング下位になります。
皆さんが関心のある総理大臣の情報を得ることができれば幸いです。
2位 伊藤博文
- 1841~1909
- 初代、第5代、第7代、第10代内閣総理大臣
- 在職期間2720日

山県有朋らと共に、明治国家の建設を担ってきた人物。
内閣制度を創設して、自ら初代首相に就任した。
大日本帝国憲法体制の主要な仕事の大部分を切り盛りしながら、政友会を組織して自ら政党政治家になる。
今日まで続く日本国家の政治のあり方を決定づけた大物だ。
戦国時代の織田信長や豊臣秀吉など、乱世の人間に注目が集まりがちだが、日本一の成り上がり者は伊藤博文だと思う。
もともと山口県の農民の子供に生まれて、のちに下級武士の身分を得て、自分の実力でのし上がってきた。内閣総理大臣という制度自体をつくってしまったし、それは今日まで続いている。
今の1万円札の絵柄は福沢諭吉ではなく伊藤博文であるべきだ。
- メディア文庫
- 作者伊藤 之雄
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2015-03-11
3位 田中角栄
- 1918~1993
- 第64代、第65代内閣総理大臣
- 在職期間886日

今でも評価の定まらない、戦後最大の大物政治家と言ってもいいかもしれない。
「コンピューター付きブルドーザー」と言われ、その圧倒的な活力で、大学も出ていないのに総理大臣の座に上り詰めた。一方で、現在の小沢一郎の醜態に繋がるような、金をばらまく政治体質と、権力への強い終着があった。地方政治に知悉した人間通で、良くも悪くも人間としての魅力がある。
農村からのし上がってきた政治家で、新潟の確固たる地盤の元、日本に大きな影響を与えた総理大臣になりました。
「中国との国交正常化」や「日本列島改造計画」など、今日にまで影響の及ぶ偉大な(?)事業を成し遂げています。
- メディア単行本
- 作者別冊宝島編集部
- 出版・メーカー宝島社
- 発売日2015-01-24
4位 吉田茂
- 1878~1967
- 第45代、第48代、第49代、第50代、第51代内閣総理大臣
- 在職期間2616日

戦前からアメリカの外交官と親しく、大戦下に早期講話を図って逮捕された経験を持つ吉田茂は、アメリカからも信頼された政治家でした。戦後の日本がここまで復興したことには、彼の政治的手腕が大きく寄与しているでしょう。ちなみに、吉田は戦後に総理大臣を一回辞任した後、再び総理大臣の座についています。このような例は吉田茂と安倍首相のみであり、二人とも2回目は長期政権になっているということが共通しています。
良くも悪くも、戦後日本の再出発を象徴する人間。
癇癪持ちで、貴族的な洒脱さがあり、ユーモリストで、英国趣味だった。
「戦争に負けて、外交に勝った歴史はある」など、アフォリズムを使って国民を励まし続けた。吉田茂の孫に麻生太郎がいるが、似ている部分は大いにある。しかし格の違いは歴然である。
- メディア新書
- 作者北 康利
- 出版・メーカー扶桑社
- 発売日2016-07-17
5位 山県有朋
- 1838~1922
- 第3代、第9代内閣総理大臣
- 在職期間1210日

国民的な嫌われ者だった。今だにこの人物を嫌う者も多い。ものすごく陰険で嫌味な人間だったそうだ。
長州閥のリーダーで、陸軍の組織社であり、陸軍のみならず「元老中の元老」として、日本の政治権力の中枢に留まり続けた。
日本陸軍の近代化を進め、彼がいなければ日露戦争の勝利もなかっただろう。
良くも悪くも大物です。高杉晋作の奇兵隊に参加し、「わしは一介の武弁」と称していたそうだけど、戦闘や軍事的なセンスはあまりなかったようです。しかし、政治でものすごい手腕を発揮して、日本陸軍の祖となりました。1922年に亡くなっている方なので、太平洋戦争の失敗の責任を彼に押し付けるのは少々酷だとは思います。
- メディア新書
- 作者伊藤 之雄
- 出版・メーカー文藝春秋
- 発売日2009-02
6位 鳩山一郎
- 1883~1959
- 第52代、第53代、第54代内閣総理大臣
- 在職期間745日

孫の鳩山由紀夫と似ている。最初に「友愛」を掲げたのもこの人だった。開放的で親しみやすい性格で、人を疑うことを知らず、隠し事をしなかったのでメディアに好感を持たれた。世論の指示も高かったが、政治の舞台への道を整えてやった吉田茂に裏切られ、目覚ましく活躍することは叶わなかった。本来であれば、もっと大きなことができる可能性のある人物だった。この人も、鳩山由紀夫も。
日本独立後の最初の首相。自民党の初代総裁であり、日ソ国交回復、シベリア長期抑留者の帰国を実現した。
- メディアKindle版
- 作者鳩山 一郎
- 発売日2012-12-10
7位 原敬
- 1856~1921
- 第19代内閣総理大臣
- 在職期間1133日

平民宰相と呼ばれ、好人物で親しまれた大物政治家です。
単なるポピュリズムではなく、現実的な交渉力と政治力を有した稀有な人物でした。
質素な生活をおくりながらも、年越し資金を借りに来るものに対応するため、年末は必ず自宅にいたそうです。
その影響力ゆえに暗殺されましたが、山県有朋はその衝撃のあまり発熱さえして、「原という男は実に偉い男であった。ああいう人間をむざむざ殺されては日本はたまったものではない」と嘆いたそうです。
小沢一郎と同じ岩手県出身の政治家で、粘り強さや闘争心の強い人物でした。
小沢と違って国民からは非常に人気がありましたが、演説は下手で議論は上手と言われる、どちらかと言えば交渉力に長ける人物だったそうです。
- メディア単行本(ソフトカバー)
- 作者伊藤 之雄
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2014-12-11
8位 佐藤栄作
- 1901~1975
- 第61代、第62代、第63代内閣総理大臣
- 在職期間2798日

戦後の長期政権を維持した政治家ですが、長期にわたる政権の安定は、経済成長期が続いていたからというのが大きいでしょう。もちろん、実力のある政治家であり、小笠原諸島と沖縄の返還や、日韓国交回復などの偉業を成し遂げています。平和外交が評価されてノーベル賞を受賞しましたが、後にアメリカと核持ち込みの密約があったことが明るみに出ました。
2798日政権を維持し、累計の在職日数では桂太郎の2886日に継いで2位になり、連続で続いた政権としては歴代1位となる。今の安倍晋三が、これから3年か4年くらい首相の座を維持すれば、この記憶を抜くことになる。
- メディア単行本
- 作者山田 栄三
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日1988-10
9位 宇野宗佑
- 1922~1998
- 第75代内閣総理大臣
- 在職期間69日

女性スキャンダルで消えたおチンポおじさん
シベリア抑留から帰ってきた苦労人で、俳句や絵画、ピアノに造形の深い多才な人だったらしい。「サンデー毎日」に女性スキャンダルを引っこ抜かれたのだが、当時の編集長はあの鳥越俊太郎。業が深い。
- メディア単行本
- 作者柚木 弘志
- 出版・メーカー行研
- 発売日1988-06
10位 小泉純一郎
- 1942~
- 第87代、第88代、第89代内閣総理大臣
- 在職期間1980日

ポピュリズムで大きく成功をおさめた政治家。後世にならないと評価は定まらないが、私は決して立派な首相とは記録されないだろうと思う。
総理大臣の仕事は、その本当の価値がわかるまでに30年はかかる。
- メディア単行本
- 作者常井 健一
- 出版・メーカー文藝春秋
- 発売日2016-02-25
11位 山本権兵衛
- 1852~1933
- 第16代、第22代内閣総理大臣
- 在職期間549日

山県有朋が日本陸軍の創始者であるとすれば、山本権兵衛は日本海軍の創始者であると言えるでしょう。
日清、日露戦争で要となった帝国海軍を短期間に組織した、世界史に記録されるべき政治家です。
非常に有能な人物ですが、シーメンス事件や皇太子狙撃事件など、自分の関与していない不祥事によって内閣総理大臣させられたのは不幸でした。
やはり、記録に残る政治家は、実力と運が揃ってこそ、と言えると思います。
イケメンであり、根強いファンが多い明治政府の大物。
日本海軍の建設者であり、吉原遊郭で足抜けさせた女郎を妻とし、生涯の伴侶とした。
明治の政治家切っての男前である。
- メディア単行本
- 作者千早 正隆
- 出版・メーカープレジデント社
- 発売日2009-11
12位 池田勇人
- 1899~1965
- 第58代、第59代、第60代内閣総理大臣
- 在職期間1575日

所得倍増計画を打ち出して、日本の高度経済成長期を演出した政治家。安保条約を無理やり締結した岸信介の後で首相に選ばれ、政治から経済の問題へ国民の関心を移すことに成功した。1500日以上にわたる長期政権を維持する。
- メディア単行本
- 作者藤井 信幸
- 出版・メーカーミネルヴァ書房
- 発売日2011-12
13位 犬養毅
- 1855~1932
- 第29代内閣総理大臣
- 在職期間156日

「憲政の神様」と呼ばれた尾崎行雄と並び、日本の憲政史を支えてきた政治家。
五・一五事件で暗殺されたが、ピストルをふりかざしてきた青年将校と士官候補生達の一団を、「話せば分かる」といって応接室に案内したそうだ。打たれた後も意識ははっきりしていて、かけつけてきた女中に「いま撃った男を連れてこい。よく話して聞かすから」と言った。
戦前の大物政治家の凄まじさがわかるエピソードである。
- メディア単行本
- 作者時任 英人
- 出版・メーカー山陽新聞社
- 発売日2002-05
14位 高橋是清
- 1854~1936
- 第20代内閣総理大臣
- 在職期間212日

金解禁を失敗して起こった昭和恐慌の後始末を見事に成し遂げた。
公債の発行と公共事業という積極財政によって、ケインズ理論を先取りして経済危機を乗り越えたその手腕は歴史に刻まれるべき。
類まれなる財政家として知られますが、英語を勉強するために行ったアメリカ留学で騙されて奴隷として売られるなど、波乱万丈の人生を送っています。
三橋貴明氏の『コレキヨの恋文』という本がとても面白いのでオススメですよ。
- メディア単行本
- 作者リチャード J スメサースト,鎮目 雅人,早川 大介,大貫 摩里
- 出版・メーカー東洋経済新報社
- 発売日2010-09-28
15位 松方正義
- 1835~1924
- 第4代、第6第内閣総理大臣
- 在職期間943日

非常に経済に強く、松方デフレ、松方財政は、日本の経済史に記録される功績となった。
しかし、政治はあまり得意ではなかったらしい。
子沢山で、息子には川崎造船の初代社長を務めた松方幸次郎や、登山家の松方三郎などがいる。
厳しい引き締めで知られる松方デフレによって、摂理ふきの明治政府の財政を立て直した功労者です。
非常に女好きの子沢山で、合計で26人の子供をつくったそうです。今の社会では考えられないようなことです。
- メディア単行本
- 作者渡辺 房男
- 出版・メーカー文藝春秋
- 発売日2012-05
16位 大隈重信
- 1838~1922
- 第8代、第17代内閣総理大臣
- 在職期間1040日

早稲田大学の創始者です。
大隈重信は、常に多くの食客にかこまれ、数に囲まれて人気を示していたそうです。一方で、福沢諭吉はそのようなものは好まない独立自尊の精神だったそうです。
今の早稲田大学と慶應大学を見ると、それが逆転しているのが面白いところです。
国民に非常に人気のある政治家でした。
政治的な手腕も一流でしたが、誰でも気軽に会ってくれる開放的な性格で、特に報道関係社から好かれていたそうです。早稲田出身のマスコミ関係者が多いのは、そのような理由もあるかもしれません。
死後は、国民葬として、日比谷公園で葬儀が行われ、参列者は数万人だったとも言われています。
- メディア単行本
- 作者大隈重信,倉山 満
- 出版・メーカー祥伝社
- 発売日2016-09-02
17位 桂太郎
- 1847~1913
- 第10代、第11代、第12代、第13代内閣総理大臣
- 在職期間2886日

長くに渡って内閣総理大臣を務め上げた、明治時代の大物。
山県有朋と仲がよく、政友会の西園寺公望と交互に政権を担当した。
大逆事件では、幸徳秋水などの社会主義者を、ろくな裁判もせずに死刑に処した。
これは明治政府の大きな失敗であり、以後、日本国は思想犯をすぐに処刑にすることはしていない。
- メディア文庫
- 作者渡部 由輝
- 出版・メーカー潮書房光人社
- 発売日2015-06-30
18位 小渕恵三
- 1937~2000
- 第84代内閣総理大臣
- 在職期間616日

竹下登派閥の地味な政治家で、首相になってからは言葉の足りなさを自ら「ボキャ貧」と称していた。首相自らが、閣僚や官僚のみならず、識者にも気軽に電話をかける「ブッチホン」が話題になった。休日返上で様々な場所に出向いていた。
国債発行による公共事業の拡大で景気の下支えにつとめたが、景気が上向くかわりに国家財政がどんどん悪くなっていった。国の行末を嘆く日々が続き、脳梗塞で突然死亡したが、悩みの大きさとストレス、疲労のためとも言われている。
- メディアKindle版
- 作者佐野 眞一
- 出版・メーカー文藝春秋
- 発売日2012-09-20
19位 竹下登
- 1924~2000
- 第74代内閣総理大臣
- 在職期間576日

昭和最後の内閣総理大臣であり、平成改元の際の印象が強い。
自民党の最大派閥「経世会」の創設者で、任期は2年間に満たなかったが、消費財導入などの仕事を果たした。しかし、「ふるさと創世基金」などのバラマキ政策で人気を得た政治家でもあった。リクルート事件により総辞職したが、政界には影響力を持ち続けた。
口癖は「〜だわな」で、絶対に人の悪口を言わなかったらしい。
なるべく敵をつくらずに、低姿勢で人の話をよく聴いて信頼と人望を集め、政敵を潰すと決めた際には容赦がなかった。
したたかな大物政治家。
- メディア単行本
- 作者竹下 登
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2001-01
20位 橋本龍太郎
- 1937~2006
- 第82代、第83代内閣総理大臣
- 在職期間932日

慶應義塾大学出身の政治家で、経済や行政機構について官僚より詳しい知識を持っていた。政治基盤は弱かったが、それでも2年半以上にわたる長期政権を実現した辣腕である。
ポマード頭で剣道6段らしいので強そう。
作家の米原万里に迫ったという噂があるが、ソースが佐藤優なのであまり信用できない。
- メディア単行本
- 作者五百旗頭 真,宮城 大蔵
- 出版・メーカー岩波書店
- 発売日2013-03-27
21位 麻生太郎
- 1940~
- 第92代内閣総理大臣
- 在職期間358日

漢字が読めないとか高い料亭にいってるとかどうでも良い話で大バッシングを受けて政権交代させられたかわいそうな総理大臣。 日本経済全治3年としてリーマン・ショックからの立ち直りに意欲的だったが、政権交代の煽りを受けて政策は頓挫し、日本は長らく不況から立ち直れなかった。
大久保利通を曽祖父、吉田茂を祖父に持つぼんぼん。
バカだったが、漫画が好きなのでネトウヨやオタクに人気があった。
麻生政権は、民主党に歴史的大敗を喫した。
- メディア新書
- 作者麻生 太郎
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2007-06-06
22位 岸信介
- 1896~1987
- 第56代、第57代内閣総理大臣
- 在職期間1241日

安倍晋三の祖父にあたり、孫と比べて、圧倒的な胆力とパワーを持っていた「昭和の妖怪」です。福田和也という評論家は岸信介を評価していて、『悪と徳と 岸信介と未完の日本』という本に彼の凄さが書かれています。戦後、彼は戦犯として牢獄に入れられましたが、そこでの悩みが毎朝の夢精だったそうです。
「昭和の妖怪」と呼ばれるタカ派の大物政治家。孫の安倍晋三とは違い、秀才で、良くも悪くも本当の実力を持っていた。
- メディア単行本
- 作者加地 悦子,加瀬 英明
- 出版・メーカー勉誠出版
- 発売日2016-07-19
23位 鳩山由紀夫
- 1947~
- 第93代内閣総理大臣
- 在職期間262日

祖父が鳩山一郎、大金持ちで確固たる地盤、東大首席、スタンフォードで博士号。
日本最強のスペックの持ち主だが、彼が率いた政権はドンデモだった。政治の面白さ、人間の面白さを思わせる。
あるいは、大衆といったものがそのような「面白い」帰結を望んだが故の結果かもしれない。
- メディア単行本
- 作者鳩山 由紀夫
- 出版・メーカーPHP研究所
- 発売日2005-02
24位 浜口雄幸
- 1870~1931
- 第27代内閣総理大臣
- 在職期間652日

圧倒的な政治の手腕を持ち、金解禁を成し遂げた人物。
趣味を持たず、自ら生活を敢えて切り詰めるなどして、金解禁の重要性を説いた。そして国民からも指示されていた。今で言うと、消費税を大幅に上げる宣言しながら大量の票を集めるようなもので、政治家としては大物と言わざるをえない。
ただ、肝心の金解禁自体は愚策だったのだが……。
自分の持ち得る時間と労力のすべてを政治に捧げた、その姿勢そのものは、名宰相として記録されるべきだろう。
根回しが嫌いで、料亭などにはいっさい通わなかったそうです。
勉強家で、常に政治と政策立案のことを考えていました。
国民に人気があり、日本で初めてラジオを通して自身の政策の重要性を訴えた首相でもあります。
- メディア文庫
- 作者浜口 雄幸
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2011-03-10
25位 幣原喜重郎
- 1872~1951
- 第44代内閣総理大臣
- 在職期間226日

エリート外交官で、戦前に英米協調路線を主導していたので、親米姿勢を買われて総理大臣に。英米の専門家だったが、占領下でのアメリカの蛮行に翻弄され続けた。マッカーサーの回顧録に、憲法第九条は幣原が言い出した嘘を書かれ、その汚名をしばらく晴らすことができなかった。
- メディア文庫
- 作者幣原 喜重郎
- 出版・メーカー中央公論新社
- 発売日2015-04-23
26位 村山富市
- 1994~
- 第81代内閣総理大臣
- 在職期間561日

眉毛がやばい
自民党、社会党、新党さきがけの三党連合の際に首相に選ばれた。人望はあったのかもわからないが、国のトップとしては甚だ無能だった。
阪神・淡路大震災のとき、ことごとく対応を誤って多くの救える命を不意にした後、「はじめてのことだから」と弁明した。ギャグのようなエピソードには事欠かない。
日本の内閣の歴史の中でも、近衛文麿に並ぶほど劣悪な政治家だと考える。
- メディア単行本
- 作者薬師寺 克行
- 出版・メーカー岩波書店
- 発売日2012-05-24
27位 黒田清隆

長州の後は薩摩だろ、という政治的配慮?のおかげで、伊藤博文の後に内閣総理大臣になった。ものすごい酒乱だったらしい。
北海道開拓長官になり、開拓使官有物払下げ事件で辞職する。
- メディア単行本
- 作者井黒 弥太郎
- 出版・メーカー吉川弘文館
- 発売日1987-10
28位 加藤高明
- 1860~1926
- 第24代内閣総理大臣
- 在職期間597日

東京帝大法科を主席で卒業した超エリートで、岩崎弥太郎の娘を娶ったので三菱との繋がりも強かった。その圧倒的なスペックを持ちながら、国民の人気はなかったが、功績の大きい偉大な政治家と言える。
日ソ国交回復、普通選挙法の制定、四個師団を廃止して軍縮など、多くの偉業を成し遂げた。
- メディア単行本
- 作者奈良岡 聰智
- 出版・メーカー山川出版社
- 発売日2006-09
29位 鈴木貫太郎
- 1867~1948
- 第42代内閣総理大臣
- 在職期間133日

ポツダム宣言を無事に受諾させた手腕は評価されてしかるべきでしょう。
詳しくはWikipediaなどに書いてありますが、ニ・二六事件の際に夫人たかの機転で助けられたエピソードは壮絶です。
- メディア単行本
- 作者鈴木 貫太郎,小堀 桂一郎
- 出版・メーカー中央公論新社
- 発売日2013-07-09
30位 大平正芳
- 1920~1980
- 第68代、第69代内閣総理大臣
- 在職期間554日

田中角栄と親交が深かった貧しい農村出身の政治家。読書家で、古典や漢籍の造形が深かった。
- メディア新書
- 作者福永 文夫
- 出版・メーカー中央公論新社
- 発売日2008-12
31位 岡田啓介
- 1868~1952
- 第31代内閣総理大臣
- 在職期間611日

海軍大学校を卒業後、日清戦争、日論戦争に従事し、のちに内閣総理大臣になるまでに成り上がりました。
海軍の現役時代は、もっとも過酷な水雷艇駆逐艦で勤務していました。結婚した妻に二度続けて先立たれ、自身は質素な暮らしを続けるなど、苦労した人で、尊敬に値する人物です。
- メディア文庫
- 作者岡田 啓介,岡田 貞寛
- 出版・メーカー中央公論新社
- 発売日2015-02-21
32位 菅直人
- 1946~
- 第94代内閣総理大臣
- 在職期間452日

3.11という未曾有の危機に立ち会った政治家。
彼は原発反対派だが、もう権力の中枢で力を振るうことは望み薄に思える。
- メディア新書
- 作者菅 直人
- 出版・メーカー幻冬舎
- 発売日2012-10-26
33位 石橋湛山
- 1884~1973
- 第55代内閣総理大臣
- 在職期間65日

早稲田卒のジャーナリストで、東洋経済新報社に入社し、社説などの執筆で言論人として名を馳せる。そこから総理になり、今だに一部の人(主にジャーナリスト)からは支持されている政治家。
言論畑の人にしては政治的な手腕も持っていたというだけの話なので、彼を例に文筆家でも政治ができると考えるのは間違っている。
- メディア新書
- 作者増田 弘
- 出版・メーカー中央公論社
- 発売日1995-05
34位 福田赳夫
- 1905~1995
- 第67代内閣総理大臣
- 在職期間714日

ダッカ事件で今なお語り継がれる首相。どちらかと言えば汚名を残す。
超法規的措置で人質解放をはかり、「人名は地球より重い」という言葉は失笑を買った。
テロ不運に見舞われたが、大蔵省出身のエリートで、質素な暮らしを続け、気の良い人柄で人望も厚かった。
- メディアハードカバー
- 作者福田 赳夫
- 出版・メーカー岩波書店
- 発売日1995-03-14
35位 三木武夫
- 1907~1988
- 第66代内閣総理大臣
- 在職期間747日

「クリーン三木」と呼ばれ、金権政治が暴露されて失脚した田中角栄の後で、綺麗なイメージを打ち出した。
しかし、小規模の政党を渡り歩きながら大勢力と対立して首相の座を勝ち取った、バルカン政治家と呼ばれる武闘派でもあった。
- メディア単行本
- 作者小西 徳應,明治大学史資料センター
- 出版・メーカー日本経済評論社
- 発売日2011-10
36位 広田弘毅
- 1898~1948
- 第32代内閣総理大臣
- 在職期間331日

東京帝大を卒業後外務省に入省し、職業外交官として活躍します。キャリア外交官初の総理として注目を集めましたが、戦後極東軍事裁判で文民ただ一人のA級戦犯となり、有罪判決を受けて死刑となりました。
同情されることの多い政治家ですが、日英の協調関係を断ち切り日独防共協定を締結するなどしたことから、広田弘毅は本当に戦犯だったと見る者も多いです。
- メディア新書
- 作者服部 龍二
- 出版・メーカー中央公論新社
- 発売日2008-06
37位 芦田均
- 1887~1959
- 第47代内閣総理大臣
- 在職期間220日

『第二次世界大戦外交史』などの著書も持つ、インテリの元外交官。
後の9条解釈にかかわる憲法の芦田修正を実現するなど、先見の明としたたかさを持つ政治家だった。昭和疑獄で政権が崩壊し、以後は吉田茂に勝てなかった。
- メディア文庫
- 作者芦田 均
- 出版・メーカー岩波書店
- 発売日2015-11-18
38位 若槻礼次郎
- 1866~1949
- 第25代、第28代内閣総理大臣
- 在職期間690日

松江藩士の家に生まれ、東京帝大を出て大蔵省。実務能力に秀でた政治家で、濱口内閣の際にはロンドン海軍軍縮会議の全権限主席を務めた。
知的でダンディーな政治家。東条英機が嫌いだった。
- メディア単行本
- 作者御厨 貴
- 出版・メーカーゆまに書房
- 発売日2006-03
39位 中曽根康弘
- 1918~
- 第71代、第72代、第73代内閣総理大臣
- 在職期間1806日

4年以上続く本格政権を作り上げた。行政改革を推し進め、国鉄などを民営化した。
- メディア新書
- 作者服部 龍二
- 出版・メーカー中央公論新社
- 発売日2015-12-18
40位 近衛文麿
- 1891~1945
- 第34代、第38代、第39代内閣総理大臣
- 在職期間1035日

日本国にとってもっとも重要な時期に、このような政治家が首相だったことは不幸という他ない。
国の舵取りを大きく誤った人間の一人。
頭も悪かったが、貴族の家柄だったので東大へ行き、大衆的な人気を得て総理大臣にまでなった。このような人間が要職にあたる不健全さこそが、日本全体のシステムの腐敗だったと言えばそれまでだが。
ポピュリズム政治家の走りと言える。
五摂家の筆頭の家柄で、大衆には人気があった。その人気に答えようとしたが、無能もいいところで、自分から「マネキンガール」と称したように、政策についてはまったく関与する気も勉強する気もなかった。
敗戦後にA級戦犯に指定されて自殺。
- メディア文庫
- 作者筒井 清忠
- 出版・メーカー岩波書店
- 発売日2009-05-15
41位 宮沢喜一
- 1919~2007
- 第78代内閣総理大臣
- 在職期間644日

元大蔵官僚のエリートで、親米派のハト派だった。
酒乱で、酒に酔うとよく東大を出ていない低学歴を馬鹿にしたそうだ。
サッカー好きで、日韓ワールドカップ招致に尽力した。ネトウヨからはけっこう嫌われていた。
- メディア文庫
- 作者御厨 貴
- 出版・メーカー筑摩書房
- 発売日2016-07-06
42位 加藤友三郎
- 1861~1923
- 第21代内閣総理大臣
- 在職期間440日

専門化からの評価が高い、影の立役者です。(と言っても総理大臣になっていますが)
司馬遼太郎の小説では秋山真之や東郷平八郎が描かれることが多いので、あまり注目されませんが、砲術の卓越した知識と才能を持ち、日本海海戦の勝利に貢献しました。
- メディア文庫
- 作者豊田 穣
- 出版・メーカー潮書房光人社
- 発売日2016-05
43位 森喜朗
- 1937~
- 第85代、第86代内閣総理大臣
- 在職期間387日

自民党政治の悪いところを大きな身体にありったけ詰め込んだような男
2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長もやっている。はやく政治の舞台から消えてほしい
この人を見ると、コネと図々しさって武器なんだなと思う。
ただ、話をしにいくとすごく丁寧に聴いてくれるいいおっさんらしい。ただ、町長とか村長くらいが適任で、一国のトップになるべきような人ではない。
- メディア単行本
- 作者森 喜朗
- 出版・メーカー日本経済新聞出版社
- 発売日2013-06-04
44位 西園寺公望
- 1849~1940
- 第12代、第14代内閣総理大臣
- 在職期間1400日

長期政権を担当し、長く権力を持っていたわりには影の薄い政治家
教養はある人だったそうだが、それゆえに活動が消極的すぎたのかもしれない。
伊藤博文や原敬、山県有朋と同時期に活躍した政治家だが、知名度も影響力も低い。
政友会で総理大臣になった政治家、高橋是清や犬養毅などは、みんな暗殺で死んでいるのだけど、西園寺公望だけは長い寿命を真っ当したそうだ。
後世の評価はあまり高くない。
- メディア新書
- 作者岩井 忠熊
- 出版・メーカー岩波書店
- 発売日2003-03-20
45位 片山哲
- 1887~1948
- 第46代内閣総理大臣
- 在職期間292日

弁護士のキャリアを持つ社会運動家。やってきたことは過激だが、人当たりは柔らかかった。マッカーサーは日本にキリスト教を広めることを使命だと考えていて、クリスチャンである片山が総理大臣になったことを非常に喜んだそうだ。終始GHQの言いなりで、「クズ哲」とあだ名された。
- メディア単行本
- 作者片山 杜秀
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2007-09-11
46位 海部俊樹
- 1931~
- 第76代、第77代内閣総理大臣
- 在職期間818日

三木武夫の派閥に属し、三木を尊敬していたが、引退後の回顧録で三木もそれなりに買収工作をやっていたことを暴露している。
文部省大臣だったときに「共通一次試験(センター試験)」を導入し、また、「海外青年協力隊」の生みの親でもある。
- メディア新書
- 作者海部 俊樹
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2010-11
47位 東久邇宮稔彦王
- 1887~1990
- 第43代内閣総理大臣
- 在職期間54日

敗戦という事態において、国民の混乱を少しでも抑え、占領軍を迎える総理が必要ということで、天皇の意思で皇族の仲から選ばれた。東久邇宮内閣は、歴代内閣在任最短の54日で総辞職している。
- メディア文庫
- 作者浅見 雅男
- 出版・メーカー文藝春秋
- 発売日2014-06-10
48位 清浦奎吾
- 1850~1942
- 第23代内閣総理大臣
- 在職期間157日

平民出身で学歴もなかったが、山県有朋の側近になり、内務省の高級官僚として多くの実績を上げる。山県有朋の懐刀として活躍した後に、75歳で総理大臣の席が回ってきた。在任していた日数は短く、総理大臣としては目立った活躍はできなかった。
- メディア単行本
- 作者御厨 貴
- 出版・メーカーゆまに書房
- 発売日2006-03
49位 斎藤実
- 1858~1936
- 第30代内閣総理大臣
- 在職774日

海軍兵学校を卒業後に4年間アメリカ留学し、帰国して参謀本部に入った。
海軍一の知米家で、駐日アメリカ大使のジョセフ・グルーとは親友だった。
「若いころは一週間一睡もしないで平気だった」と豪語する体力の持ち主。
50位 米内光政
- 1880~1948
- 第37代内閣総理大臣
- 在職期間189日

海軍きってのイケメンで、山本五十六とともに人気があった。
戦後は海軍の解体に携わる。
- メディア文庫
- 作者阿川 弘之
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日1982-05-27
在職日数は、おそらく小泉純一郎を超えるでしょう。
下手をしたら、吉田茂や佐藤栄作をも超え、戦後最大の長期政権の可能性すらあります。
安倍晋三は弱点も多いですが、他の政党に比べれば、まだいくらかの「責任感」を持っています。
彼の代わりを務めることができる政治家がいない以上、まだまだ安倍政権は続くと思われます。
非常に時代遅れな考え方をしている。子育てのためにはまず親をなんとかしなければらないという「親学」を評価していて、「親学推進議員連盟」の会長を務める。学問とは無縁の、恵まれただけのお坊ちゃまだったのだろう。