2016年10月12日

【二刀流・大谷vs王者ソフトバンク】クライマックスシリーズの見所を解説

最大11.5ゲーム差をひっくり返す歴史的な大逆転によってパ・リーグを優勝した日本ハムとクライマックスシリーズのファイナルラウンドで対戦するのは常勝軍団ソフトバンクホークス。

ファーストステージはソフトバンク対ロッテの争いとなった。日本シリーズ2連覇中のソフトバンクはロッテを2連勝で下し、やすやすと日ハムが待つファイナルステージにコマを進めている。
これまでになく実力が拮抗した両チームによる熱戦を、この記事を通じて少しでも楽しみにしていただければ幸いです。

2016年のパ・リーグは日本シリーズ二連覇中のソフトバンクの独壇場で終わるのではないかと思われていました。
投打に盤石な既存の戦力に加え、メジャー帰りの和田毅の調子も非常に良く(結果的に最多勝を獲得)、急成長中の千賀など、新戦力も予想以上の活躍を見せていたからです。

序盤から圧倒的な強さを見せ、6月の時点で日ハムとは最大で11.5ゲーム差をつけるまでになり、どうせ今年もソフトバンクが優勝するだろう、と誰もが思っていました。

そこから日ハムが中盤戦から怒涛の追い上げを見せ始めます。
7月には連勝を重ね、そろそろ負けるのではないか、という現実的な声をよそに連勝は終わることなく、球団新記録の15連勝をマークしたことで、もしかしたらソフトバンクを追い越すのではないか?という期待感が漂っていました。

とはいえソフトバンクとの戦力差は歴然で、4番を打っていた当の中田翔ですら優勝は無理だろうと思っていたことを明かしています。

「あきらめてませんでした」というのはきれい事。「普通に無理」と思っていた。周りも口にしないだけで、そう思っていたと思うよ。奇跡的な15連勝があったけど、厳しいと。ホークスは投手も野手も選手層もレベルが違う。簡単な話、年俸を見れば分かる(今季年俸の日本人選手平均はソフトバンクが12球団1位の6960万円。日本ハムは同6位の3278万円)。ウチなんかオレも含めて若手中心。経験、実力が違いすぎだよ。野球って分からん。不思議やね。

引用元: http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20160929-OHT1T50053.html

実際にプレーしていた選手ですら信じられないような、歴史的な大逆転劇だったのです。
それは単に日ハムの実力がついたというよりも、選手達の想定外の活躍があったからではないでしょうか。とりわけ大谷翔平の活躍はまさに異次元でした。

二刀流大谷の異次元の活躍

大谷と言えば、打てば球界最高峰の長距離ヒッター、投げれば日本最速の164kmを放る、まさに漫画のキャラクターのような二刀流選手です。

これまであくまで投手がメインとなり、時折バッターとしても出場するという形で、成績も投手ではタイトルを獲得している一方で、バッターとしては長打力こそあるものの、あまり率のよい成績は残せていませんでした。
しかし今年はバッターとして覚醒し、ピッチャーを凌ぐほどの成績をあげています。

打者成績は打率.322、本塁打22、打点67と規定打席に到達していないながらも、まさにリーグを代表する主砲級の活躍をしています。成績的には4番の中田翔を凌ぐほどです。
オールスターでも初日はホームラン競争優勝、2日目は打者としてMVPを獲得するなど、2016年は打者として飛躍した年になりました。

投手成績は言うまでもなく素晴らしく、10勝を上げて防御率は1.86、奪三振は174を数えます。規定投球回数に達していないためタイトル獲得はなりませんでしたが、達していれば防御率王になっていたほどの好成績です。
途中マメを潰すアクシデントがあってからは、1ヶ月半ほど打者に専念していましたが、それでも二桁勝利をあげているのはさすがです。

中でも印象的だったのは、7月3日の首位ソフトバンクとの一戦でした。
大谷はこの日DHを放棄して、投手ながら全打席に立つという「二刀流体制」で望み、1番打者として初回先頭打者ホームランを打ち、投げては無失点に抑える活躍で、まさに大谷一人の力だけで勝利してしまうという離れ業を成し遂げています。

さらに優勝を決めた試合では、西武の重量打線を相手に1安打完封に抑え、胴上げ投手にもなるなど、日ハム躍進には大谷あり、といっても過言ではない大車輪の活躍でした。
未だ4年目ながら、大舞台でも一切臆することなく、むしろプレッシャーを力に変えてしまうのは稀代のスター選手の風格があります。

ソフトバンクの誤算

序盤まで圧倒的な強さを見せていたソフトバンクですが、徐々に穴が見え始めたのも確かです。昨年までは投打に全く隙がない陣容でしたが、今年はそうではありませんでした。

まずは李大浩がメジャー挑戦したことで、大砲が不在になったことです。チーム内で本塁打トップは松田の27本塁打ですが、2位は18本の内川です。松田は長打力に定評のある選手ですが、内川は元々アベレージ寄りの中距離ヒッターで、日ハムはレアードが39本を打っているのを見るとやはり物足りない印象があります。
基本的に長距離ヒッターは外国人選手で補うというのが鉄板なのですが、ソフトバンクは李大浩が抜けてもそれに変わる選手を補強しなかったツケが出てしまった形です。

また昨年トリプルスリーを達成した柳田の離脱も大きかったでしょう。
走攻守全てが高いレベルの柳田ですが、9月1日の西武線で補給した際に薬指を骨折し戦線を離れていました。そして離脱している最中に、日ハムに逆転を許しています。もしも柳田がいれば…という声も大きかったのですが、クライマックスシリーズでは復帰しており、柳田がキーマンとなるかもしれません。

他にもこれまで絶対的な守護神として難攻不落の様相を呈していたサファテが度々打たれ、例年は1敗程度だったのが今年は7敗も喫するなど、好調だった先発陣に対して、中継ぎ以降の投手が不安定だったこともあげられます。

このようにソフトバンクは地力こそ高いものがあるものの、昨年のように付け入る隙がないわけではなく、不安要素を抱えていたことも事実です。

第一戦から大谷が二刀流体制

クライマックスシリーズのファイナルステージは先に4勝したチームが日本シリーズ進出を決められる短期決戦です。またリーグ優勝した日ハムには1勝のアドバンテージが付いています。
日ハムにとっては3勝すれば日本シリーズ進出となるわけです。

そこで日ハムは第一戦からエースの大谷を二刀流体制で起用することが濃厚となっています。
ちなみにここで言う「二刀流」とは、本来パ・リーグはDH制を取っているので投手が打席に立つことはないのですが、大谷に限ってDHを採用せず、投手がそのまま打席に付くというケースです。
本来ならDHは守備に難があるけれども、一発には自信のある外国人選手が起用される事が多い中、投手がそれに代わりになるというのは有り得ないことなのですが、大谷はそれだけの打力があるということですね。

ソフトバンクもリーグ終盤戦とは違い、柳田も復帰しており、久しぶりにフルメンバーでの対戦となります。まさに初戦の勢いがそのまま最後まで続きそうな雰囲気すらあり、一戦目にして総力戦になる可能性もあるでしょう。

地力のソフトバンクvs勢いの日ハムという史上まれに見ぬ熱戦が期待できそうです。

2016年シーズンのパ・リーグで活躍したプロ野球選手をランキング形式で紹介
2016年シーズンのパ・リーグで活躍したプロ野球選手をランキング形式で紹介
この記事は、運営チームとユーザーの投票によって「おすすめ」された、2016年シーズンに活躍したパ・リーグの球団に所属する選手を、ランキング形式で紹介しています。 プロ野球の記事は以下のようなものもありますので、是非読んでみてください。 【パ・リーグ】活躍した選手 / 打率 / 本塁打 / 投手勝利数 【セ・リーグ】活躍した選手 / 打率 / 本塁打 / 投手勝利数 いよいよ大詰めのプロ野球のペナントシリーズを振り返りつつ、読んでいただければ幸いです。

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