2016年10月13日

FAか残留か? 進化を続ける超人、糸井嘉男の進退は?

2016年のFA市場で最大の注目選手と言えば糸井嘉男です。
昨年の不調はどこへやら、今年は最年長でキャリア初の盗塁王を獲得するなど充実した一年になりました。

今シーズン35才を迎えた糸井嘉男は決して活躍が約束されていた選手ではありませんでした。

2015年シーズン、初めての主将として迎えたが、7年ぶりに3割を切るなど、精彩を欠きます。
オリックスは前年の2014年にはソフトバンクと1ゲーム差を争う大接戦を演じてリーグ2位。メジャーから帰国した中島や日ハムからFAで獲得した小谷野など大幅補強したこともあり、優勝候補筆頭に挙げられながらもチームは5位に沈み、それに呼応するような低調なパフォーマンスでした。

糸井はもともと日本人トップレベルの身体能力を活かしたプレーが売りです。そのため34才を迎え肉体、視力などの衰えから来る成績の低迷と見る声が大きかったのです。
打撃だけでなく盗塁もレギュラー定着以降は初めて20を下回り、左膝、右肘靭帯、右足首といった怪我も目立ちました。

そんな糸井に対する評価は必然的に厳しいものがあり、よもや今年復活すると思っていなかったファンがほとんどなのではないでしょうか。

投手からの転向

糸井はプロ入り時、投手として入団しています。後の野手としての大活躍により、投手転向組からの成功例としてしばしば挙げられることでも知られています。

近畿大学では4年時に投手として春季リーグ戦を5勝無敗で終え、最優秀選手、最優秀投手、ベストナインなど賞を総なめにし、日本ハムに入団しました。

プロ入り1年目から最速153キロを記録するなど速球はプロでも一級品でしたが、制球と変化球に難があり、2軍では2年通じて8勝9敗、防御率は4.86と苦しみます。
3年目には投手とは異例の打撃センスに加え、投手で培った強肩、身体能力を活かした走塁を買われて、外野手に正式に転向。転向1年目ながら2軍で月間MVPを獲得するなど結果を出します。

翌年には1軍に昇格し、しばらく足踏み状態が続きますが、2009年から大ブレイク。打率.306、15本塁打、24盗塁と目覚ましい活躍を残し、ベストナインおよびゴールデングラブ賞を獲得して、一躍パ・リーグを代表する選手となります。

そこからの活躍は周知の通りで、6年連続の3割越え、6度のゴールデングラブ賞、4度のベストナインなど、球界屈指の外野手としてその名を轟かせます。特にライトからのレーザービームは、絶対にセーフになるであろう位置からでも度々補殺を記録する様は圧巻です。

突然のオリックスへのトレード

大谷翔平が日ハムに入団し、世間が大谷フィーバーになっている最中、プロ野球界で電撃トレードが成立しました。
それはオリックスから木佐貫洋・大引啓次・赤田将吾との交換トレードで、八木智哉と共にオリックスへ移籍することになったのです。

これは今でも多くの憶測を読んでいる疑惑のトレードで、球界屈指の外野手である糸井が放出すれば、普通に考えて日ハムにとっては戦力ダウンになることが必至であり、何か特別な背景があるのではないかと言われています。

その要員の一つとしては、糸井は当時からメジャー志向があり、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を希望していながら、日ハムがそれを容認しなかったことにあると言われています。
メジャーではダルビッシュや田中将大などが投手として活躍してますが、野手は日本のスター選手が一度もメジャーに上がれずに日本に帰国することもあるほど厳しい世界で、日本選手の評価もあまり高くなく、日ハムにとっては高額な移籍金が得られないことが想定されていたことから、容認しなかったのではないかと予想されます。
そのため糸井自らトレードを志願し、この電撃トレードに至ったという見方が最も有力ですが、真相は未だに語られることはなく謎として残っています。

こうしてオリックスに移籍した糸井ですが、その実力は変わることなく高い成績を残し続けます。
2014年には初の主要タイトルとなる首位打者を獲得するなど、オリックスでも代表的な選手として君臨していました。

スランプからのカムバック

しかし2015年には前述したようにキャリア始まって以来ともいえる不振に陥り、衰えによるものだとも見られていました。

そして今シーズンの2016年、糸井は開幕から10試合連続安打をあげるなど絶好調で、怪我もなく143試合フルに出場しました。中でも盗塁を驚異的なペースで成功し続け、7月の時点で自己最多となる34盗塁をあげ、シーズン終了時には53盗塁をあげて、自身初の盗塁王に輝きます。
盗塁は足の速さに依存するため、30を過ぎてからの獲得は異例であり、35才2ヶ月での戴冠はNPB史上最長という快挙でもあります。

打率も.306と3割超えを果たし、本塁打も自身2位タイとなる17本を記録するなど、完全にカムバックを果たしました。
そしてシーズンオフにはFA権を獲得し、現在去就が注目されています。

巨人、阪神が早々に名乗りをあげる獲得レース

FA権(フリーエージェント)とは、一定期間チームに在籍することで、12球団いずれとも契約できる権利で、有力な選手がこれを行使すれば、球団間で争奪戦になることがオフシーズンの風物詩です。

糸井は今オフの再注目選手と言われており、既に阪神や巨人など資金力のある球団が名乗りをあげています。当然のことながら資金力のある球団に入れば年俸も跳ね上がり、プロ野球選手にとっては非常に魅力的です。

一方でかつて三浦大輔がそうであったように、所属球団への愛着や恩義からFA権を行使せず残留する選手もいます。まさに糸井も現在残留か行使かで悩んでおり、去就は定かではありませんん。

ストーブリーグを象徴する選手の一人として糸井の去就には注目したいところです。

2016年シーズンのパ・リーグで活躍したプロ野球選手をランキング形式で紹介
2016年シーズンのパ・リーグで活躍したプロ野球選手をランキング形式で紹介
この記事は、運営チームとユーザーの投票によって「おすすめ」された、2016年シーズンに活躍したパ・リーグの球団に所属する選手を、ランキング形式で紹介しています。 プロ野球の記事は以下のようなものもありますので、是非読んでみてください。 【パ・リーグ】活躍した選手 / 打率 / 本塁打 / 投手勝利数 【セ・リーグ】活躍した選手 / 打率 / 本塁打 / 投手勝利数 いよいよ大詰めのプロ野球のペナントシリーズを振り返りつつ、読んでいただければ幸いです。

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