様々な苦境を乗り越えたアイドルグループ「NEWS」の魅力
日本を代表するアイドル事務所、ジャニーズ事務所から輩出されたグループ「NEWS」2016年の日テレ特番「24時間テレビ」のメインMCを務めた彼らのことを、一度は耳にしたことがある人も多いのではないだろうか。
そんな彼らNEWSの魅力を皆さんにお伝えしたいと思っている。
華々しいデビュー
彼らの全国デビューは2003年。メンバーにはジャニーズJr.というデビューする前の段階からファンも多くドラマにも出演していた山下智久や、関西の方では人気の根強かった錦戸亮、内博貴なども含む9人で構成され、華々しいデビューとなった。
人気グループの1つとなることは間違いなかった。
一度目の解散の危機
だが、彼らのアイドルとしての道のりは想像していたよりずっと険しいものだったのだ。
デビューの同年12月、デビューから僅か3ヶ月という異例の早さでメンバーの一人、森内貴寛が学業に専念したいという理由で脱退。
2005年7月、デビュー当時から山下智久・錦戸亮と並びメインパートを担っていた内博貴が未成年飲酒により無期限謹慎処分を受け脱退。
2006年1月にはグループのムードメーカーだった草野博紀までもが飲酒疑惑騒動により脱退。
デビューから3年も経たないうちにメンバーの数はデビュー当時の2/3になってしまったことにより、NEWSはグループとしての活動休止を余儀なくされた。これが一度目のグループ解散の危機だった。
活動休止もいつまで続くのか分からず、ファンが離れていってしまうかもしれないという不安は日に日に強くなるばかりだった。
主要メンバーの脱退
それでも残されたメンバー6人は諦めなかった。
2006年5月の活動休止発表から8ヶ月、2006年から2007年にかけてのカウントダウンコンサートに出演し、活動再開を発表した。メンバーやファンにとっては長い8ヶ月だった。
それからの活動は順調に思えた。
グループの2トップとされていた山下智久、錦戸亮はでの仕事も増え、ドラマにソロコンサート・別グループ(関ジャニ∞)での活動など知名度は上がる一方だった。
グループとしてもCD発売やCMの放送、全国ツアーに2大ドームツアーなど次々に成功をおさめ、このままトップアイドルとして輝いていくことを誰も信じて疑わなかった。
2011年、そんな時に突然ファンに知らされた悲報の見出し―人気アイドルグループ「NEWS」山下・錦戸脱退―突然のことだった。
ファンは何も知らなかった。最近グループでの活動が少ないとは思っていた。
だからこそ、そろそろCDをリリースするのではないかと期待すら持っていた。
そんなファンの耳に届いたのは、メンバー本人からの言葉ではなかった。
テレビの中のアナウンサーが何を言っているのか分からなかった。
携帯の画面には訳の分からない言葉が表示されていた。
誰も信じなかった。信じられなかった。
しかし次第に状況を冷静になり、報道の多さから嘘や冗談ではないのだということは理解できた。
ファンクラブ会員には事務所からのメールが届いた。
そこには実に簡単に、2人が脱退するという内容が記載されていた。
実に簡素だった。だが、信頼度の高い情報だった。
それに伴う実質上の活動休止はより一層ファンを不安にさせた。脱退した2人はメンバー・ファン共に認める程NEWSの顔と言える存在だったのだ。
4人とファンの絆
後にメンバーはこう語っていた。
『何度も色んな方に解散を勧められました。苺ののってないショートケーキとか、お味噌の入っていないお味噌汁とか言われました。でも4人で頑張れって言ってくださる方もたくさんいました。何よりファンの皆さんの声が僕たちには届いていました。
NEWSをなくさないでほしいって皆さんの声がちゃんと届いていました。だから僕たちは4人でNEWSというグループを、NEWSの歌たちを守っていくと決めたんです。』
2012年8月、およそ1年間のブランクを経て4人で構成する初めてのステージ。
6人の時までは普通に埋められていた東京ドームという大きな会場を抑えることはできず、東京の会場は秩父宮ラグビー場だった。
デビュー当時から考えると現メンバー4人に対し、脱退人数5人。
ファンが離れていってもおかしくはなかった。それでも、会場は4人の顔を見たくて4人の歌を聞きたくて集まった人たちで埋め尽くされた。
文字通り満員で、臨時に特別開放席まで設けられるほどだった。皆、泣いていた。
悲しい涙ではなかった。共に苦境を乗り越えた者同士の感動の涙だった。
きっとあの場にいた皆が同じ気持であったのだと私は確信が持てる。
あれだけ大勢の人の気持ちが同じ方向に向いたとき、その瞬間空間がフワッと軽くなるのだ。
安堵や安心とも類似したどこか懐かしくかけがえのない感情。メンバーは何度も言っていた。
「もう泣かせたりしない」
「皆がNEWSを守ってくれたように、今度は俺たちが皆を守っていく」
あの時のように、テレビや携帯の画面から伝えられた言葉ではなかった。
今目の前にいるメンバーが、私たちにそう言ってくれた。何よりも信じられる言葉だった。
それから、CD発売やメディアでの露出も増えキャスターや小説家など個々での仕事も確立されていき、4人の人気は更なるものとなっていった。
4人で東京ドームを埋め尽くすまでそう時間はかからなかった。それでも奢り高ぶらず、いつでもファンを想って活動を続けてくれているのはあの苦境を乗り越えた4人だからこそなのだろう。
私はこれからもずっと、そんなNEWSというグループを応援していく。何があっても共に歩んでいこう。