年齢不詳の62歳─平沢進の魅力─
平沢進という音楽家を知っていますか?
「ベルセルクの主題歌の人」、「けいおん!の元ネタ」、「テクノバンドP-MODELのボーカル」、「今敏監督のアニメの主題歌の人」と言えば、もしかしたら知ってる人もいるかもしれません。
今回は音楽家「平沢進」の魅力について書いていきたいと思います。
平沢進とはどんな人物なのか
彼は歌手ですが、冒頭に上げたようにアニメやゲームのBGMを担当することがあるので今回は「音楽家」と書いています。
平沢進がデビューしたのは1979年。テクノ御三家の1つ「P-MODEL」のボーカル、ギターとしてデビューしました。
その後、P-MODELは事実上の解散となってしまいますが、平沢自身は今日までソロとして活動しています。
人気のTwitter活動
彼はあるアルバムの企画でTwitterを始めました。当初は期間限定企画だったのですが、あまりの人気ぶりに現在も続行してTwitterをしています。
そのTwitterはほぼ毎日動いています。しかも、21時〜22時という1時間、ずっとツイートし続けています。ツイートの内容は平沢氏の日常や新譜の製作状況、今日の食事など様々です。時にはツイートの為にネタを作ったりしています。
稀にリプライできた質問に答えたり、TLに流れてきたツイートについてツイートしたりと、サービス精神旺盛な人なのですが……。
究極のツンデレ……?
彼は究極のツンデレです。
例えば、平沢氏はギターを子供の時から弾いており、その腕前は確かなもので、ギターを使用した楽曲も多数存在するのですが、「ギターは嫌い」と発言しております。
また、先ほどのTwitterもサービス精神旺盛なのですが、フォロワーのことを「馬の骨」や「有象無象」と呼んだり、(今では「馬の骨」というのは平沢進ファンの呼称になっています)Twitterを始めた頃には増えていくフォロワーに対し、「これ以上フォローしないでくれ」と発言したりしたこともあります。
繰り返し言いますが、彼はツンデレです。ファンもそれが分かっていて、彼のツイートや行動を楽しんでいます。
曲について
そんな平沢進が作る音楽は難解です。私たちファンでも何について歌っているのか分からず、解釈が難しい曲がほとんどです。
簡単に言うと、一般的な歌手だったら「これは失恋の悲しみを歌った曲だ」、「結婚ソングはこの曲」など、「曲のカテゴライズ」ができると思います。ですが平沢進の楽曲をカテゴライズしようとすると、一筋縄ではいきません。
例えば「夢みる機械」という曲があります。その歌詞の冒頭は……
「モンゴルからスカラープールへ ナイルの砂塵より テキタイトを探知する技師を訪ねよう」
です。「なんのこっちゃ」ですよね。
もちろん、もう少しわかりやすい曲もあります。反戦歌も数曲歌ってますし、ニュアンス程度ですが、意味が読み取れるものもあります。
ですが、「平沢進ワールド」はファンでさえ解読は容易ではありません。
なぜ平沢進はファンに愛されるか?
では、なぜファンはよく分かりもしない曲を好き好んで聞くのでしょうか。
それは、唯一無二の音作りと声の美しさにあると思います。
私が初めて聞いた平沢進曲は「big brother」という曲なのですが、一言でいうと「電子ドラッグ」です。ピコピコ音のオンパレードで、人によっては拒否反応を示すかもしれません。
ですが、その分中毒性がとても高いのです。
更にその曲を歌う声は囁くような低音から張り上げるような高音まで多彩です。声を聞いただけじゃ、「これ、60のおじさんが歌ってるの!?」と分からないくらい、声が若く美しいのです。
平沢進は独特なので、好きになる人は少ないです。
ですが、試しに1度聞いていただきたいのです。