2016年10月27日

大人気海外ドラマ「デスパレートな妻たち」を観た主婦が思うこと

アメリカで2004年から2012年まで放送されたデスパレートな妻たち。日本でも大人気となり、今でも動画配信サイトなどのランキングでは常に上位にランクインしています。

観たことがある方も多いと思うので、基本的な情報とともに私なりの感想とおすすめポイントをまとめてみました。

シーズン1

フェアビューにあるウィステリア通りに住む主婦たち。その中のひとり、メアリーアリスの自殺から物語は始まります。

登場人物は完璧主義のブリー、嬢王様のガブリエル、切れ者のリネット、天然で善人のスーザン。この4人を中心に物語は進みます。

まず、第1話で家を全焼させるあたりで、日本の連続ドラマとは規模が違う、予算が違うと感じずにはいられません。すごい気合いを感じます。

メアリーアリスは、家庭の秘密がばれるのを恐れて自殺しましたが、その遺品を近所の主婦たちに託す夫のポール。それにより、友人たちはメアリーアリスが脅されて自殺したことを知ります。
迂闊すぎるポール。

メアリーアリスのお葬式でマイクに出会ったスーザン。子育てに追われボロボロのリネット。10代の庭師と不倫しているガブリエル。ブリーの夫レックスは心臓発作で入院することに。

この時点で、すでにかなり濃い内容になっています。
登場人物も個性的でわかりやすく、見やすいドラマであることも人気の秘密ではないでしょうか。

シーズン2

またしても家が全焼します。気合いを感じます。

ガブリエルが流産したり、養子縁組が上手くいかなかったり、夫のカルロスに浮気されたり散々な状態です。中でも、このシーズンの見どころは、思春期の子育てと夫との関係に苦悩しながら、不倫に安心感を求めるブリーの衝撃の展開です。
不倫相手が危険すぎて心底気持ち悪い。

最終話では、マイクがオーソンにひき逃げされます。
このオーソンが後のストーリーに大きく関わってきます。

シーズン3

マイクは昏睡状態が続き、スーザンは看病の毎日。
どうでもいいですが、この時知り合うイアンがとても素敵なイギリス人で私は一番好きです。

リネットとトムはピザ屋をオープンさせ、リネットにはガンがみつかります。ガブリエルは市長候補と再婚することに。ブリーはオーソンの母グロリアに殺されかけます。

このシーズンは、恋愛のエピソードが多く、話の本筋とはあまり関係ないストーリーが散りばめられていて、ファンにはたまらないシーズンだと思います。

スーザンが悲惨なことに、いちいちタイミングが悪く、じれったくなります。

メアリーアリスが住んでいた家に引っ越してきたアートという男性のエピソードがゾッとする上に、謎解きのような興味深さがあり、多々あるエピソードの中でも最も印象に残っています。セリフそのものを真実とするか、微妙な表情なども含めて感じ取るかで答えが変わってきます。
ドラマや映画を観ていて1番楽しい部分ではないでしょうか。

このシーズンの時に、ブリー役のマーシャ・クロスは妊娠中だったらしく、マーシャの自宅でも撮影したらしいです。カメラアングルも、マーシャのお腹を映さないようにしていることが多いです。

シーズン4

娘のダニエルの妊娠出産を隠すため、自分が妊娠出産したと周りをだましているブリー。ガン治療に苦しむリネット。スーザンは妊娠。

そして、以前ウィステリア通りに住んでいたキャサリンが戻ってきます。
このキャサリンの登場に、戦々恐々とするブリーがおもしろい。

さらに、ゲイカップルのボブとリーも引っ越して来ます。
初めはそれほどでもありませんが、シーズンを重ねる毎に、リーのキャラクターが際立ってきて、必要不可欠になります。

大きなエピソードとしては、竜巻が襲来します。
CGも使っているはずですが、竜巻が直撃したあとのボロボロになった街並みがリアルです。
映画のような規模での撮影がさすがアメリカのドラマです。

シーズン5

前シーズンで、ウィステリア通りから出て言ったイーディが夫を連れて帰ってきます。
このシーズンはサスペンスと言ってもいいほどの緊張感があり、切なく考えさせられるストーリーになっています。
もはや、主役はイーディの夫のデイヴです。

私は動画配信サイトでまとめて観たのであまり感じませんでしたが、毎週のテレビ放送で見ていた方は、先が気になって仕方なかったんじゃないかと思います。

他では、ブリーがケータリング会社を開き、スーザンの元夫のカールと不倫関係に。スーザンはある理由からマイクと離婚し、1人で子育てをします。ガブリエルは出産で太り、髪もボサボサ。

あのゴージャスなガブリエルが子育てに奮闘している姿は子育て中の視聴者に勇気を与えたと思います。ガブリエルの二人の娘もおてんばでおもしろい。

シーズン6

このシーズンも前回同様、サスペンステイストな部分が大きなテーマになります。
連続殺人の犯人には切ない過去があったり、考えさせられるストーリーになっています。

娘のジュリーが襲われ、どうにか守ろうとするスーザン。またしても双子を妊娠しましたが、1人亡くしてしまうリネット。娘のセリアの命をリネットに救ってもらったガブリエル。

子供を想う親の気持ちや親になることの難しさが、所々に上手く表現されていて、まさに子育て中の女性のためのシーズン。

子供たちが大きくなり、問題も複雑化するあたりも視聴者の共感を得ている部分ではないでしょうか。

シーズン7

ポールへの疑惑など、視聴者が忘れかけているであろう本来のテーマが戻ってきます。
ここで出来ればシーズン1を見直すと本筋を思い出しやすいと思います。

派手なエピソードはあまりありませんが、着々と終わりに向かっているであろうストーリー展開です。

殺人の疑いをかけたれていたポールが出所し、妻として現れたベス。ベスはポールが殺したマーサの姉フェリシアの娘。関係が複雑に絡み合い、緊張感のある展開が続きます。

そんな中、リネットの友達として新たに登場するレネ。飄々としたレネのユーモアが暗めのストーリーを軽くしてくれます。特にリーとレネのやりとりは思わず笑ってしまいます。

このシーズンの最終話で、主婦たちは重大な秘密を抱えることとなり、さらに殺伐とした展開になります。

シーズン8

ガブリエルを守るために、ガブリエルの継父を殺してしまったカルロスを庇い、それによりみんなの関係はどんどんギクシャクしていきます。

リネットと夫トムは別居中で、トムには新しい恋人が。殺人の罪の意識に苛まれお酒に溺れるカルロス。同じく罪の意識を持つスーザンは絵を描くことでそれを忘れようとしますが、描いた絵がきっかけで疑いを向けられることに。

さらに、ブリーの恋人である刑事のチャックや、元夫のオーソンが陰湿な裏切りをし、ブリーを追い詰めます。チャックの執念深さやオーソンの策略が恐ろしい。
ブリーの恋人や夫たちは、ストーカーのようなタイプが多く、それにより毎回大変な目に遭わされます。男運がないようです。

それぞれが孤独に苦悩する場面が多いのですが、所々に笑えるエピソードが組み込まれていて、さすがだなと感じます。

1度バラバラになった友人達が少しずつまたひとつになって苦難を乗り越えようとするあたりは最終シーズンまで観てきた者としては、ちょっとした感動を覚えるほど。
最終的にみんな裁判にかけられてしまうのですが、普段イヤミっぽいおばあちゃんのカレンが自分を犠牲にして証言するんです。

デスパレートな妻たちでは、たまたまご近所さんになった主婦たちが強い絆で結ばれていくという基本的なテーマがあると感じていますが、最後のカレンが本当に泣けます。

カレン役のキャスリン・ジューステンは長らくガンを患っていたそうですが、ストーリーの中でもガンで亡くなります。アメリカでのデスパレートな妻たちの最終回から間もなくして亡くなったそうです。
命をかけて女優をやっていたんですね。

最終回で、それぞれ別の道に進んで幸せに暮らしていくようですが、もう会うことはないというようなナレーションが切ないです。

おすすめポイント

美しい街並み、大きい家、優雅な主婦たち、、。そこには主婦の憧れが詰まっています。しかし、そんな憧れの生活を除き見ると、私たちが共感できる苦悩や問題がたくさん。
それが、デスパレートな妻たちの最大の魅力だと思います。

ドラマとしては演出の規模の大きさ、家具や料理や小物にまでもこだわっていて、映像としても素晴らしい作品です。

出演している俳優さんたちも変わらぬ美しさを保っていてさすがです。リネットなんて年数重ねる毎に綺麗になっています。

吹き替えの声優さんもキャラクターにとても合っていて、細かい会話のやり取りがおもしろいので、吹き替えでご覧になることをおすすめします。

シーズンが8まであり、エピソード数は180話もありますが、飽きずに楽しめます。
まだご覧になったことのない方にはぜひ観ていただきたいドラマです。

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