ロックバンドGLAYの魅力を味わえる楽曲
「絶え間なく注ぐ愛の名を…」誰もが一度は耳にした事がある名曲の一節です。この歌詞がサビになっているロックバラード『HOWEVER』を作ったのが、今も幅広い年齢層から支持を得ているロックバンドGLAYです。
2000年代前半まではテレビ番組でも引っ張りだこだった彼らですが、現在はインターネットを駆使してこれまでに無い新しい方法や試みで楽曲を発表し、どんどん進化していっています。
90年代を代表するロックバンドの魅力を味わえる曲がどんなものかをご紹介しましょう。
バラードに似合う切ない歌声を味わう
一度聴いたら絶対に忘れないメロディとボーカルTERUの歌声はGLAYを象徴するものと言えます。特にTERUの歌声は甘く震えるような切なさを帯びており、表現力に優れています。それがよく分かる曲が『Precious』というバラードです。
「なあ、俺はどんな夫だった?お前を幸せにできたか?」という一節を涙ぐんですがるように歌う様が涙を誘います。
また『LET ME BE』というバラードでは、彼の最大の特徴であるハスキーボイスが哀愁と切なさを際立たせています。
GLAYのバラードは歌い方次第でどんな風にも変化してしまう作りになっていますので、TERUの歌声がいかに重要かが分かります。
ロックナンバーでの激しい超高音とパワーを味わう
逆に激しいロックナンバーではパワフルな超高音を披露します。『VERB』は特にそれが顕著に表れています。
ロックバラードでは『Missing you』がバラードナンバーの中でもかなり激しいシャウトを連発しており、どこで息継ぎをしているか疑問に思うレベルです。過去にTAKUROとHISASHIがカラオケでこの曲を歌ってみた際「TERUは凄い」と改めて思ったという逸話が残っています。さすが、リーダーTAKUROに「神がかった声」と言われただけあります。
日本語を大事にする歌詞を味わう
また歌詞もGLAYは特徴的です。ロックというと英語の歌詞を多用することが多いですが、彼らは日本語を大事にします。日本語の美しさや表現の自由さを最大限に活かした楽曲が多く、またかなり直接的な訴えるような歌詞も多いです。
HISASHIやJIROは言葉遊びをしてるような歌詞の曲が多く、TAKUROは日本語の美しさや激しい風刺、胸の内を吐露するような切なさが歌詞に現れています。
『Winter again』は日本語のみで構成された曲ですが、雪の美しさが見事に表現されています。
『ひとひらの自由』は戦争の非道さと平和への祈りを、『Father&Son』は大人になってからの父への思いを歌っています。「このごろ親の苦労が少しわかる気がして」という歌詞がかなり直球なものですが、それだけ胸に響きます。
雪を音だけで表現してる曲を味わう
彼らは全員北海道函館市の出身ですが、雪国育ちなせいか冬の曲が非常に優れています。代表的なものは『Winter again』『ホワイトロード』『Missing you』ですが、これらは歌詞を度外視しても冬の曲だとすぐに分かる様な曲になっています。
『Winter again』は雪で一面が真っ白になって、町全体が見えなくなるほどの白さ。
『ホワイトロード』は溶け掛けの雪の上にさらに降る、雨に変わってしまいそうなぼた雪。
『Missing you』は夜の荒野に吹きすさぶ荒れ狂う吹雪。
そんな様子が歌詞が無くてもなんとなく想像できてしまいます。このような特徴はGLAYのウィンターソングならではです。
まとめ
GLAYの魅力を味わえる楽曲を紹介して参りましたが、いかがでしたか?ここでご紹介したものはほんの一部に過ぎません。彼らは長い活動の中で多くの曲を作っていますので、是非一度アルバムを聴く事をおすすめします。
かつてTAKUROはライブを文化祭のようだと言っていました。「コツコツ練習するのも楽しい、当日は勿論楽しい、終わった後に次はどうしようかと企むのも楽しい」と。
GLAYの活動は函館市の高校から始まっています。彼らの音楽性や活動の根本にあるのは『文化祭』なのかもしれません。TERUの歌声、TAKUROの歌詞、HISASHIとJIROの個性的なメロディすべてが一つになって初めてGLAYになります。今後も伝説を作り続ける彼らから目が離せません。
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