宮崎駿監督の超大作「もののけ姫」を語る
日本中に大きなインパクトを与えたアニメ映画で、後に舞台化もされた「もののけ姫」について思うことを語りたいと思います。
いつ誕生した作品なのか
この作品は1997年7月12日に公開された作品である。興行収入は193億円を記録し世間を賑わせました。
数々の賞を受賞し、当時の日本映画の興行収入第一位を獲得。それから16年後の2013年には舞台化され、あっという間にチケットが売れてしまいました。ちなみに宮崎駿監督の作品が舞台化されたのはこの映画が初なんだとか。公開されてから約20年たった今でも、知らない人はいないのではないかというくらいの、根強い人気のある作品と言えるでしょう。
どのようにして作られたのか
宮崎駿監督は、この作品を作るために16年間の構想と、3年の期間をかけジブリの全労力を注ぎ込みました。
製作画は普段であれば5~7万枚という量に対し、この作品では14万枚。実に2倍近い量の製作画が作られました。
またジブリ作品の中で、最後のセル画と絵具が使われた作品でもあります。当時の宮崎駿監督は、時代劇をイメージして作ったらしく、しかし時代劇の型にはまった作品は作りたくなく、それまでアプローチしてきた道を捨てて、新しく作り直したため、全く見通しのつかない状態で製作に入ったんだとか。様々な苦悩や悩みに直面しながらも、しっかり作品と向き合ったかこそこんな映画が作れたのではないでしょうか。
もののけ姫のあらすじ
西の西のはるか西に獅子神の森というところがあり、そこでは動物は皆大きく太古のままの姿で生きていて、その動物たちを従えていたのは獅子神と呼ばれる人面獅子だった。動物たちは人間たちからは恐れられる存在だった。
しかし人間たちは、自分たちの住む領土を広げるため、森を焼き払い動物たちの聖域を壊していった。怒った動物たちはやがて人を襲うようになった。
この動物たちと激しく戦っていたのがタタラ者と呼ばれる製鉄集団だった。タタラの長であるエボシは鉄を採取するため野を焼き払い山を削り、挙句は獅子神退治にまで手を伸ばしてしまう。そうはさせまいと激しく対立する少女。彼女こそもののけ姫といわれているサンだった。
彼女は森を破壊する人間、特にエボシを激しく憎んでいた。その戦いに巻き込まれる少年がいた。名はアシタカ。彼は、たたり神に死の呪いをかけられたがために西の地におもむき、呪いを解く方法を探す旅に出た少年だった。
アシタカとサンはタタラ場での戦いを機に次第に心を通わせていき、そして二人は激化していく戦いの中でなにを見出したのか。結末まで目を話せない物語が展開されていく。
この作品を見た感想
私は初めてこの作品を見たときはまだ小さかったので、ただただ子供ながらに大きい動物が出てきて面白いなーと思うくらいしかできませんでした。
しかし成人してから改めてこの作品を見ると色んな視点から物語を見れるし、今の日本の置かれている状況というか時代背景がよくわかる作品だなーと思いました。
例えば、自然破壊。この問題は今に始まった問題ではありませんが、動物たちが必死になる気持ちも怒りたくなる気持ちもわかる気がします、猩々たちも自分たちは弱いから人間の力を食べることで得ようとするシーンなんかは典型的なのではないでしょうか。
そして一番はやっぱりアシタカですね。宮崎駿監督が「生きる」というイメージで作ったのがよくわかります。人間いかなる状況に置かれようといかなる事態に遭遇しようと最後はやっぱり生きたい!と強く思うんだと、そして人間は不条理の世界でも生きていかなければいけないんだ!と伝わるものがありました。
まとめ
なんだか解説じみてしまいましたが、最終的に何が言いたいかといいますと、やっぱりジブリ作品は「もののけ姫」が一番だということです。
宮崎駿監督がこだわりぬいて作った作品だからこそいつまでもこの先も語り継がれる作品であってほしいなと思います。皆さんも一度と言わず何回でも見て頂けたらなと思います。