活動25周年を迎え、知名度も上昇中のthe pillows。その足跡から名曲を振り返ります。
青春時代から追いかけ続けている大好きなロックバンドのthe pillowsについて書きたいと思います。
the pillowsは1989年に結成されていて、ヒットチャートで上位にランクインすることはありませんでしたが、知る人ぞ知る人気のロックバンドです。
一時活動休止しましたが、2013年に再開し、2014年で活動25周年を迎えています。
高校時代の衝撃的な出会い
私は今30代半ばになるおっさんで、遡ること20年前、当時夢中になって聴いていたNHKfmのラジオ番組で、彼らの曲を初めて聴きました。
その時掛かっていた曲はハイブリッドレインボウという曲で、UKギターロックとUSグランジのど真ん中を突っ切る様な名曲に、思春期だった私はかなりの衝撃を受けました。後々考えてみると彼らのライブにおける大定番曲になるこの曲を初めて聴いたことに運命めいたものも感じてしまいます。
そして、その次にシングル曲のアナザーモーニングで間違いないと感じ僕はタワーレコードにバイト代持って掛け込んだのでした。
十代真っしぐらで、学校と上手く馴染めなかった私の側に寄り添ってくれるかの様な孤独感と焦燥感に満ちていた歌詞。当時私は同じ気持ちの人がいてくれているんだと思って救われた気持ちでした。
音楽環境、スマートフォンの無い時代のリスナー
当時の音楽環境は今と違って、YouTubeも無ければ、Apple Musicも、スマートフォンも、最早iPodすらも無い時代で、私たちの世代は大好きなバンドのCDはCDショップで新品で買ったものでした。当時のロックファンはラジオ番組でチェックしたバンドのCDを買ったり、ライブに行ったりしたものでした。
あの頃はラジオで発売前の新曲が解禁になっただけで、物凄く興奮して、発売日を待ち望んでいたりしました。
the pillowsの歴史
彼らは80年代後半にケンジ&ザトリップスのベースの上田ケンジさんとドラムのシンイチロウさんが、札幌でコインロッカーベイビーズと言うバンドでギターボーカルをしていた山中さわおさんを誘って、後にリードギターの真鍋さんを加入させて、結成されたバンドでした。
インディーズで2枚のミニアルバムを出して、91年にメジャーデビュー。彼らとほぼ同期で中に良かったバンドはミスターチルドレンとスピッツで、彼らは後に大ブレイクしてお茶の間にも届く様になって、ピロウズは90年代半ばから後までネクスト ブレイクと言われ続けていました。
彼らは2枚ののフルアルバムを出した後に上田ケンジさんが脱退。新たな道を模索する事になり、UKギターロックのサウンドは鳴りを潜めて、スタイルカウンシルのようなソウル色のアプローチになっていきます。しかし、結果は泣かず飛ばずで、セールスに結びつかず、ストレートなロックでもう一度勝負に出ます。
突破口になったストレンジカメレオン
ピロウズは山中さんのやりたい音楽をそのままやって、それでダメならアマチュアに戻る覚悟で、音楽業界との死別とも取れる様なストレンジカメレオンをリリースします。その曲は大阪のラジオ局でパワープレイになり、シングルもスマッシュヒット。ピロウズの音楽が日本のロックキッズにも聴かれるきっかけになりました。
その追い風を受けてプリーズミスターロストマンというアルバムをリリース。1997にリリースされたこのアルバムから、今に繋がって行くピロウズのロックストーリーが始まります。
テレビに出ないバンドの日本武道館公演
ピロウズはアルバムごとに少しずつ売り上げを伸ばして、ライブの集客を増やして、大きなヒット曲のないまま、音楽の力だけで少しずつ進んで行きます。
ガイナックスのアニメーションフリクリに曲が使われたり、トリビュートアルバムにGLAYのJIROさんやバンプオブチキン、ミスターチルドレンが参加してくれたり、少しずつ少しずつの追い風を受けて進んで来た20周年の時に日本武道館でライブすることになります。
チケットはなんと発売5分で即完。大きなメディアに乗らないバンドの常識を超えて、見事なステージを見せてくれました。
90年代からずっと好きなバンドの殆んどは解散してしまったけどピロウズはずっと変わらないで、瑞々しいロックミュージックを私に届けてくれる。
10代の頃から憧れ続ける私のロックスターです。
- メディアBlu-ray
- 出版・メーカーDELICIOUS LABEL
- 発売日2016-11-23