おすすめの小説をランキングで紹介【人気の名作】
この記事は、運営チームとユーザーの投票によって「おすすめ」された、人気の小説を、ランキング形式で紹介しています。
1位から順に表示され、スクロールするほどランキング下位になります。読みたいと思える小説探しのお役に立てれば幸いです。
1位 アンドロイドは電気羊の夢を見るか/フィリップ・K・ディック
- メディア文庫
- 作者フィリップ・K・ディック,カバーデザイン:土井宏明(ポジトロン),浅倉久志
- 出版・メーカー早川書房
- 発売日1977-03-01
2位 砂の女/安部公房
三島由紀夫や村上春樹に並ぶノーベル賞候補だった、理系作家の安部公房の小説です。
蟻地獄のような、砂の底の一軒家に閉じ込められ、働かされることになった男が脱出を試みる話。
20数カ国語に翻訳された大人気小説であり、文学的評価が高い上に、純粋に面白いサスペンスでもあります。
- メディア文庫
- 作者安部 公房
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2003-03
3位 甲賀忍法帖/山田風太郎
山田風太郎の「甲賀忍法帖」は面白いです。最高です。この5年間で8回読みました。凄惨な闘いの中に、一人一人の忍者の思いが良く描かれていて、心の機微に触れてびんびんと響いてきます。忍者の戦いに卑怯も見栄も無いと言いながら、甲賀、伊賀の部族の掟にストイックまでに忠実で己の命などまるで顧みない、潔さが良いです。文章に格調があって読み応えがあります。
こんなに面白い小説があっていいのか!……と思うくらい面白い。
漫画版も出ているけど、ぜったい小説で見ておくべき。空前絶後のバトル小説!
文章や描写のレベルも高い!
- メディアKindle版
- 作者山田風太郎
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2013-08-16
4位 夏への扉/ロバート・A・ハインライン
映画「バック・トゥー・ザ・フューチャー」などでお馴染みになった「時間旅行モノ」ですが、本作はその元祖とも呼べる作品です。
そして、後続の多くのものよりも、「元祖」のほうがエンタメとしても頭一つ抜けていると思います。タイムマシンは、万能なものではなく、使うには相応のリスクが伴います。サスペンス的な要素がともなって、手に汗握る読書体験になると思われます。
冬になるときまって「夏への扉」を探し始める飼猫のピート。もうこの文言だけで感動できます。
ハリウッド映画を始めとして、今の世にある多くのコンテンツは、この小説に影響を受けていると思います。例を挙げるなら、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」「バタフライ・エフェクト」「マトリックス」「ターミネーター」……きりがありませんね。
- メディア文庫
- 作者ロバート・A. ハインライン,Robert A. Heinlein,福島 正実
- 出版・メーカー早川書房
- 発売日2010-01-30
5位 オリエント急行の殺人
現代のあらゆるミステリー小説のフォーマットを作った作品です。世界一有名なミステリー小説と言っても過言ではありません。
名探偵エルキュール・ポワロの人物像が魅力的です。実は著者のアガサ・クリスティも、とてもかっこよく、様になる大人の女性なんですよね。
- メディア文庫
- 作者アガサ クリスティー,山本 やよい
- 出版・メーカー早川書房
- 発売日2011-04-05
6位 十角館の殺人/綾辻行人
驚愕の結末、とはこのことだろう。たった一行で、頭のなかがひっくり返される。ミステリー小説のお手本のような本です。
命に替えてもいいからこういう本を一冊書いてみたい。
ミステリー界隈であまりにも有名な作品。ミステリーファンでこの本を読んでいない人はいません。そう断言できる本です。『十角館の殺人』を読んだことのない日本人のミステリーファンの人数は0人です。そういう本です。説明するまでもないので、読みましょう。
- メディア単行本
- 作者綾辻 行人
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2008-09-30
7位 十二国記/小野不由美
主人公が等身大なのがいい。本作の主人公の陽子は、多くの冒険小説やファンタジー小説の主人公と違い、勇気があるわけでもなく、正義感があるわけでもなく、強いわけでもない。嫌われないように平穏無事に生きていこうとする、ただの普通の女の子だ。
だからこそ、彼女を応援したくなる。残酷な部分や人間の汚い部分に直面しても、少しずつ強くなっていく様が魅力的です。
冒険ファンタジー小説の大傑作です。何の不自由もなく日々を送っていた女子高生が、突然異世界に迷い込むことになる、ある意味では「なろう小説」で頻繁に見られるであろう異世界モノの元祖と言えます。
しかし、プロの作家だけあり、極限まで追い詰められたときの心理描写は圧巻の一言です。
- メディア文庫
- 作者小野 不由美,山田 章博
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2013-06-26
8位 アルジャーノンに花束を/ダニエル・キイス
映画化もされている名作ですね。知的な方や年配の方でも、この本が大好きだと言う方が多い印象です。万人に愛される内容なのだと思います。
主人公は知的障害を持った三十代の男性であるチャーリイ・ゴートンで、ある大学の先生の実験によって、チャーリイの頭がどんどん良くなっていくというお話です。ネタバレになるので展開を言うのは避けますが、とにかく、色んなことを考えるきっかけになる小説だと思います。
不屈の名作です。何が「障害」なのか。何が「病」なのか。何を「こころ」と言うべきなのか。読み終えた後は言葉に尽くせない感動に震えました。
今まで本を読んできてよかったと思える作品に出会えました。
- メディア単行本
- 作者ダニエル キイス,小尾 芙佐
- 出版・メーカー早川書房
- 発売日1989-04
9位 風の歌を聴け/村上春樹
世界に広くプレゼンスを持ち、今や日本を代表する作家である村上春樹氏の処女作。彼はこの作品の完成度が低いという理由で海外翻訳を禁止しているみたいですが、後の圧倒的な著作集の才能の萌芽をありありと見て取ることができるように思います。
文章でここまでの世界観を作り上げるのは並大抵のことではないはずです。短い小説ですから、若い人にはぜひ「本物」の文章に触れてほしいです。
純文学なのですが、軽快でユーモアのある文章ですごく読みやすいです。村上春樹は世界的に有名な作家さんなので、好き嫌いは別にして一度は読んでみるのがいいと思います。
- メディア単行本
- 作者村上 春樹
- 出版・メーカー講談社
- 発売日1979-07-23
10位 陰陽師/夢枕獏
「陰陽師」のシリーズは、よく源博雅がどこからか問題や事件をもってきて安倍晴明に解決してもらうという話ですが、その問題が大抵、妖怪や呪い、霊といった普通の原因では無いという所がこのシリーズを面白くしています。しかしその原因は人の感情などから起こることが多く、ただ単に不可思議な事件を解決していくというものでもないので、とても面白く読むことができます。
30年間、飽きること無く愛読しています。
変わらない味わい深さがあります。あなたもぜひ本書で魑魅魍魎の魅力を体験してみてください。
- メディアKindle版
- 作者夢枕 獏
- 出版・メーカー文藝春秋
- 発売日2016-09-30
11位 星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン
ものすごくスケールの大きい、「ハードSF」と呼ばれるものの代表作。作者はものすごく頭が良く教養があるんだなと思いました。物理学を勉強するモチベーションが湧いてきます。ここまで感じたのは「シュタインズ・ゲート」というゲームをしたとき以来です。
理系脳を持った人におすすめしたい、刺激的なサイエンス・フィクションの古典。発想が興味深いだけではなく、ストーリーに引きこまれ、最後の展開にあっと驚かされる。色々とスケールが大きく、長いけど読んで損はなかった。
- メディア文庫
- 作者ジェイムズ・P・ホーガン,池 央耿
- 出版・メーカー東京創元社
- 発売日1980-05-23
12位 アルケミスト/パウロ・コエーリョ
旅することの大切さを教えてくれる世界的な名作です
ふとしたことから、評判の名高い本書を手にとったのですが、無我夢中で読んでいて、読後は涙していました
騙されたと思って読んでみてください
アルケミストは錬金術師のことです。物語の中では、人生の秘密に精通した賢者として描かれています。物語は、スペインの野原で羊を飼っていた少年が、夢に導かれて北アフリカを旅し、アルケミストに出会う中で人生の宝物を手に入れる過程を描いています。今生きていることの奇跡に気づかせてくれる、大人のための寓話です。
- メディアペーパーバック
- 作者パウロ コエーリョ,Paulo Coelho,山川 紘矢,山川 亜希子
- 出版・メーカー角川書店
- 発売日1997-02
13位 ハサミ男/殊能将之
美少女を殺害して、ハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯である「ハサミ男」だが、他の誰かが自分と同じ手口で女性を殺し、なぜそのようなことをするのか調査を始める。天才的なプロットで、衝撃的な展開が満載のストーリーは面白すぎるとしか言いようがない。
綾辻行人『十角館の殺人』と並ぶ、叙述トリックの大名作ですね。連続殺人犯の「ハサミ男」というキャッチーな題材を扱っていて、なおかつ本格的なミステリーです。ミステリー好き意外にも、純粋に良質なエンターテイメントとしておすすめできます。
- メディア文庫
- 作者殊能 将之
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2002-08-09
15位 今夜、すべてのバーで/中島らも
アルコール依存症で入院生活を送る主人公が描かれる。作家自身の実体験であり、挫折体験と闘病の記録を綴った小説でもある。ちなみに、中島らもは酔って階段で転んで死んでいる。
人の弱さや、どうしようもなさを描き切った、日本の文学史上に残る傑作。
- メディア文庫
- 作者中島 らも
- 出版・メーカー講談社
- 発売日1994-03-04
16位 阪急電車/有川浩
阪急電車を舞台に様々な人間のエピソードが描かれているのですが、どの話も本当によくできていて、完成度が高いです。人と人とは繋がって生きているんだなあと思いました。登場人物達がこの後どういう人生を生きていくのか、勝手に想像が膨らんでしまいます。
様々な登場人物が気持ちを語るオムニバス形式の小説。日常の一部である電車の中で、色んなエピソードが起こります。ほっこりと胸の暖かくなる小説です。
- メディア文庫
- 作者有川 浩
- 出版・メーカー幻冬舎
- 発売日2010-08-05
17位 ぼっこちゃん/星新一
小松左京、筒井康隆と並び、SF御三家と呼ばれる星新一だが、彼はショート・ショートと言われる超短編を得意としている。昔の子供はみんな星新一を読んでいたものだが、とにかく色褪せない面白さがある。
短く、シンプルにして抜群に面白い。年齢問わず楽しめる傑作短篇集です。
- メディア文庫
- 作者星 新一
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日1971-05-25
18位 イニシエーション・ラブ/乾くるみ
「ええ〜!?」と声を出してしまった。これがミステリーのすごさかあ、と言った感想です。恋愛小説なのだけど、「え、あれ?」と思ってる間にすごいことに。何がどうやったらこんなすごい作品を書けるのかわかりません。とにかく読んでみてください!
「必ず2回読みたくなる」とキャッチコピーが打たれた、恋愛モノのように見せかけたミステリー小説。読んでみたのだけど、本当に2回読み返してしまった。いや、2回どころじゃなく、3回、4回と。
- メディア単行本
- 作者乾 くるみ
- 出版・メーカー原書房
- 発売日2004-03
19位 夜は短し歩けよ乙女
こじらせた京大生を書くのがうまい森見登美彦氏の恋愛ファンタジー。文章がとても上手く、癖になる文体です。「黒髪の乙女」という主人公の嗜好を表したキモチワルイ言葉が連発されるのも面白い。
この小説を見ると京都で学生をやっていた頃を思い出します。森見氏には女性のファンも多いらしく、女の人が読んでも楽しめる小説だと思います。
- メディア文庫
- 作者森見 登美彦
- 出版・メーカー角川グループパブリッシング
- 発売日2008-12-25
20位 ゴルディアスの結び目/小松左京
伝説のSF作家の傑作短篇集です。表題になっている「ゴルディアスの結び目」は、虚淵玄原作の大人気アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の元ネタだとも言われています。
一人の少女の心の傷が、宇宙の深淵と繋がっている……多くのオタクを魅了した発想の原点はここにあります。
- メディア文庫
- 作者小松 左京
- 出版・メーカー角川春樹事務所
- 発売日1998-04
21位 ハリーポッターと賢者の石/J・K・ローリング
世界中を湧かせたベストセラー。文句なしに面白いです。
児童書の枠におさまらない、人物造形の深さ、世界観の壮大さ、そして魔法のワクワク感!少し読めば夢中で止まらなくなってしまいます。映画も素晴らしいですが、小説を読まないとわからないことが多いので、ぜひ本でも読んで欲しいです。ハードカバーは高いので、今なら安価な文庫本で買うのがオススメです。
イギリスのファンタジー小説の系譜を受け継ぎながら、今までにない世界を見せてくれた人類の遺産とも言うべき本。
翻訳を担当した松岡佑子の日本語訳はかなり酷いので、英語を勉強している方は英語の原著を読んでみるのをおすすめします。単語は少々難しいものもありますが、児童書なので文法はとても平易です。
- メディアハードカバー
- 作者J.K.ローリング,J.K.Rowling,松岡 佑子
- 出版・メーカー静山社
- 発売日1999-12-01
22位 クリムゾンの迷宮/貴志祐介
こんなに夢中になって読んだ小説はいままでありません!
小説に「ゲーム性」と「シミュレーション」と取り入れて、読者を最後まで夢中にさせます。サバイバルゲームでもあり、ミステリーでもあり、最後の展開には度肝を抜かれました。
恐怖や緊張感の描き方が天下一品なので、心臓の弱い方は注意が必要です。私は読みながら心臓がバクバクいってました。
- メディア単行本
- 作者貴志 祐介
- 出版・メーカー角川書店
- 発売日2003-02
23位 その女アレックス/ピエール ルメートル
フランスの傑作ミステリーの一つですね。映画化もきまったみたいです。狂気の男に閉じ込められた女性アレックスの物語です。ミステリーファンとしては、語り手が詐術に加担しているのはちょっといただけないですね。しかし、エンタメ本としてみれば、なかなかに良質なサスペンスなのではないかと思います。
いきなり引き込まれる展開から物語が始まる。女性が監禁されていて、木箱の中に閉じ込められている。そしてその外には……といった感じ。残酷な描写が多いので、苦手な人にはあまりおすすめできません。
- メディア文庫
- 作者ピエール ルメートル,橘 明美
- 出版・メーカー文藝春秋
- 発売日2014-09-02
24位 西の魔女が死んだ/梨木香歩
児童文学作家である梨木香歩の小説です。不登校の中学生まいが、西の魔女こと彼女のおばあちゃんに、「魔法の手ほどき」を受けます。とても胸を打たれました。本当に大切なものは何かを考えるきっかけになる本です。
学校の指定図書に挙げられていたので読みました。自分も魔女の修行をしてみます!
アマゾンの中古で1円から売っているので安くてオススメです。
- メディア文庫
- 作者梨木 香歩
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2001-08-01
25位 いなくなれ、群青/河野裕
ジャンルはライトノベルなのかな。どうだろう。そもそも「ライトノベル」の定義ってなんだ?
とにかく、中高生、大学生くらいの年齢だとものすごく惹かれるものがあると思いますよ。繊細で、幻想的で、切ないSFファンタジー小説です。
これだけ色んな要素が詰まっている小説も珍しい。真辺由宇の人柄が魅力的です。
目覚めると突然知らない島にいて、島に連れられてきた人達は何かを無くしている。無くし物を見つけることができた人は島から出られるという設定のSFファンタジー小説。大学生の読書メーカー1位をとり話題になった。
ミステリーでありながら、鮮やかな青を思わせる淡い文体がとても好き。
- メディア文庫
- 作者河野 裕,越島 はぐ
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2014-08-28
26位 最後の喫煙者/筒井康隆
筒井康隆が全力で楽しんで書いたであろう爆笑短編小説集。「万延元年のラグビー」とか、あらためてこの作家の凄まじさを目の当たりにしたと思った。「問題外科」などは胸糞すぎてやばい。
筒井康隆の最高傑作の一つだと思うが、不謹慎な話や残酷な話を受け入れられない人にはオススメできない。
筒井康隆は本当に煙草が好きなんですね。喫煙者が弾圧される世界で、地上最後のスモーカーになった小説家が奮闘するお話などが収録された、ドタバタ短編集です。絶対に笑ってしまいます。
- メディア文庫
- 作者筒井 康隆
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2002-10-30
27位 海賊と呼ばれた男/百田尚樹
日本で大手石油会社である出光興産を創業者である、出光左三をモデルとし主人公にした、百田尚樹による歴史経済小説。本屋大賞であり、映画化も決定した。難しい経済や産業の話をエンタメとして面白いものにできるのはすごい。
世間を騒がせる右翼のツルッパゲこと百田尚樹ですが、やっぱり頭いいんだと思います。一人の男が戦後日本のプライドを胸に立ち上がる話です。
- メディア単行本
- 作者百田 尚樹
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2012-07-12
28位 天地明察/沖方丁
碁打ちにして数学の天才である渋川春海が、「日本独自の暦」をつくるためにその生涯を懸ける歴史小説。
四字熟語系のタイトルの中で一番好き。本のカバーもかっこいい。歴史にも暦にも詳しくなれるエンタメ小説で、絶対に読む価値のある作品。
- メディア文庫
- 作者冲方 丁
- 出版・メーカー角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日2012-05-18
29位 霧が晴れた時/小松左京
「日本沈没」などのシミュレーション小説を手掛けたSF作家小松左京の、自薦短編集です。どれもストーリーがきれいにまとまっていて、とても面白いです。恐怖小説のお手本のような感じ。古い作品ですが、Amazonのキンドル版などで読めるようになっていて幸せです。
- メディア文庫
- 作者小松 左京
- 出版・メーカー角川書店
- 発売日1993-07
30位 ハゲタカ/真山仁
ハゲタカファンドを扱った経済小説。
しっかり取材してあって、リアリティのある描写が物語に説得力を与えています。名前の仰々しいイメージとは逆に、瀕死の企業を買い叩き、それを再生させて利益を上げるのが「ハゲタカ」の仕事です。
長編小説ですが、中だるみもなく、非常に面白いです。
- メディア文庫
- 作者真山 仁
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2013-09-13
31位 ノルウェイの森/村上春樹
村上春樹の著作の中では、異色とも言える恋愛小説です。このような世界観を表現できる作家は他にいないと思います。
読みやすい文章で、複雑なことが書かれています。
やさしく、あまりにも繊細な、100%の恋愛小説です。
- メディアペーパーバック
- 作者村上 春樹
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2004-09-15
32位 ガダラの豚/中島らも
人間の悲しみを知っている作家の、悲しくも楽しいエンターテイメント大長編です
心の底から知ってよかったと思える作品
小説の中で一番オススメです
もともと中島らもさんの話が好きでしたが、長編で読み応えもありこの話に吸い込まれるように読みました。あまりなじみのない国の話でしたが、日本推理作家協会受賞の作品でもあり、興味を持ちました。普通に推理を楽しむというよりも話に引き込まれます。読んでいくうちにゾクゾクしました。バナナのキジーツという言葉がすごく印象的でした。
- メディアKindle版
- 作者中島らも
- 出版・メーカー集英社
- 発売日2013-07-25
33位 アメリカ最後の実験/宮内悠介
音楽とアメリカについて書かれたミステリー。ピアニストの常人離れした聴覚の能力。ノリや設定は週刊少年ジャンプっぽさがあって、エンターテイメント要素が強い。にも関わらず、音楽のことやアメリカという国のことが学べる、稔りの多い小説だった。
すごい小説だ。音楽小説と言ってもいいのかもしれない。もともと言語化できないものである音楽を、言葉で表現しようとしている。気鋭のSF作家が新境地を開拓しようとした、最高のサスペンスだと思う。
- メディア単行本
- 作者宮内 悠介
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2016-01-29
34位 苦役列車/西村賢太
風俗に行く途中だったという芥川賞の会見で有名になった私小説作家、西村賢太の芥川賞受賞作ですね。中卒で日雇い労働を続けていたという彼の経験が活かされています。
作中の北町貫多のモデルは作者自身で、どうしようもない人間の考え方や弱さみたいなものは、見ていて一種の清々しさがあるし、勉強にもなります。
文章は上手で、とても読みやすい文体です。
- メディア文庫
- 作者西村 賢太
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2012-04-19
35位 クビキリサイクル/西尾維新
物語シリーズや掟上今日子など、映像化作品を多数執筆している西尾維新さんのデビュー作です。天才の集まる孤島で起こる事件。その中で、天才ではない主人公「ぼく」の視点で物語は進みます。独特の言い回しでクセのある文章だと有名な著者ですが、計算されたストーリーときれいに回収される伏線、衝撃のラストに、読めばファンになること間違いなしの一冊です。
天才、西尾維新の処女作です
さすがの才能と唸らされる一品、後の活躍も納得
- メディアKindle版
- 作者西尾維新
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2016-05-06
36位 Another
不思議な同級生の美少女ミサキ・メイに惹かれる中学生の主人公が、様々な恐怖に直面します。アニメ化もされた名作ですね。
学園、オカルト、ホラー、ミステリと、色んな要素てんこ盛りで、めちゃくちゃ面白いです。ただし怖いの苦手な人は閲覧注意です。
- メディア文庫
- 作者綾辻 行人
- 出版・メーカー角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日2011-11-25
37位 君の膵臓をたべたい/住野よる
「小説家になろう」に投稿していたものが目に留まって出版されたなろう小説で、文章力はまだ稚拙な部分があるが、ストーリーは秀逸。タイトルは天才的で、帯や装丁が綺麗だったのでこれは売れるだろうなと。2016年の本屋大賞2位に選ばれている。普段から活字を読まない人には刺さるものがあるだろう。
タイトルに惹かれて購入しました。ラストの展開はとてもびっくりして鳥肌が立ちました。読んでよかったと思える本です。
- メディア単行本
- 作者住野 よる
- 出版・メーカー双葉社
- 発売日2015-06-17
38位 ブギートップは笑わない/上遠野浩平
素晴らしい小説です。後のゲーム形式の小説は、所詮この作品の安易な模倣、劣化版に過ぎないのではないかと思わせます。ゲームの上に乗っかって書かれた作品ではなく、小説でゲームを表現した作品。
ザッピングシステムという表現方法は非常に評価が高いです。作家を志す人なら一度は見ておきたい小説だと思います。
電撃ゲーム小説大賞を受賞した快作です。
ライトノベルで、文章が稚拙だという批判もありますが、そんなことはないと思います。仮にそうだったとしても、それを補ってあまりある圧倒的な発想力と面白さです。
めちゃくちゃおすすめです!
- メディア文庫
- 作者上遠野 浩平
- 出版・メーカーKADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日1998-02-10
39位 沈まぬ太陽/山崎豊子
元新聞記者であり、綿密な取材の上に、フィクションとノンフィクションを織り交ぜる巨匠山崎豊子。「沈まぬ太陽」は、山崎豊子の最高傑作であると私は思います。
エリートとして将来を渇望されながら、社会運動のために「流刑」の目にあった主人公の、某巨大航空会社との闘いを描きます。
40位 舟を編む/三浦しおん
「辞書をつくる」という言葉の海に挑む人達の物語。本屋大賞を受賞して映画にまでなった作品で、辞書の編纂という膨大なプロジェクトを書き上げる長編小説。
言葉への敬意と人間への愛おしさが伝わってくる、とても良い小説です。
- メディア文庫
- 作者三浦 しをん
- 出版・メーカー光文社
- 発売日2015-03-12
41位 鹿の王/上橋菜穂子
ファンタジー小説ですが、児童向けではなく、大人の感性に耐えるものだと思います。本当に深い作品。娯楽だと思って侮るなかれ。生命や自然を考える上で、下手な新書などを読むよりもずっとためになります。
普段は経済小説や歴史小説をよく読み、ファンタジーは苦手だったのですが、この本は素晴らしいです。独特の世界を表現するファンタジーの魅力が存分に味わえます。
- メディア単行本
- 作者上橋 菜穂子
- 出版・メーカーKADOKAWA/角川書店
- 発売日2014-09-24
42位 南極点のピアピア動画/野沢抱介
初音ミクファンなので、表紙に惹かれて買いました。意外に本格派のSF小説で、ユーザー投稿型動画サイトという新しい事象を取り入れた上で、近未来が描かれています。基本的にリア充の話なのがちょっとな、と思いますが。
ピアピア動画=ニコニコ動画です。ニコ厨大歓喜の、ニコニコと近未来の宇宙開発をテーマにした物語。話題性を狙っているだけじゃなく、ちゃんと内容も備わっているのでオススメ。
- メディア文庫
- 作者野尻 抱介,KEI
- 出版・メーカー早川書房
- 発売日2012-02-23
43位 13階段/高野和明
日本は未だに死刑が行われている国ですが、死刑制度は有りか無しかという問題を考えさせられます。江戸川乱歩賞受賞のミステリーであり、エンタメとして面白いのに加えて、重要な社会問題を扱っている凄さがあります。
死刑制度の是非を論じたい人に読んで欲しい作品。人が人を裁くことの矛盾を抉る。ミステリーにメッセージ性を結びつけた名作。
- メディア文庫
- 作者高野 和明
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2004-08-10
44位 新世界より/貴志祐介
最初の1ページをめくってしまったらもう止まりません。物語のなかにグッと引き込んでくる引力がとても強い小説です。こんなSF小説読んだことありません。上中下巻とかなりの長編小説で、飽き性の私には読破は無理だろうと思っていましたが寝る間も惜しんで読み進めて2日間で読み終わってしまいました。まるで長い夢を見ていたような時間で、現実逃避したい方にはおすすめです。
1000年語の未来、呪力という特殊能力が文明になり変わった世界で、管理されて育った少年たちは、残酷な真実に突き当たる。
長編小説だが、ハラハラが止まらない。グロいシーンやエロいシーンもあるけど、それもまた小説の過酷なリアリティを補足している。近年で最高のSFホラー小説。
- メディア文庫
- 作者貴志 祐介
- 出版・メーカー講談社
- 発売日2011-01-14
45位 カラフル/森絵都
生前の罪のせいで、魂が輪廻のサイクルから外されてしまった「ぼく」だが、自分の罪が思い出せない。「ぼく」は罪を思い出すため、自殺を図った少年「真」の身体にホームステイするのだが……。
今まで読んできた本の中で一番好き。この世界をそのまま愛せるようになるな、不朽の名作です。
- メディア文庫
- 作者森 絵都
- 出版・メーカー文藝春秋
- 発売日2007-09-04
46位 火車/宮部みゆき
多重債務者問題の闇を、ミステリー形式で面白く書いた傑作小説です。これを読んだら怖くてクレジットカード借りれなくなるかもしれませんね。
この小説の意義は大きく、親の借金を子供が返す義務がないことを国民に知れ渡らせた作品だと思います。親の借金を返そうとする娘みたいなのをドラマなどで出すのはやめてほしいです。
読んでいてハラハラドキドキするだけじゃなく、経済の勉強にもなる本です。
- メディア文庫
- 作者宮部 みゆき
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日1998-01-30
47位 四畳半神話大系/森見登美彦
アニメが面白かったので原作を読み始めましたが、文章の上手さと言い回しの面白さで、一気にハマってしまいました。
悪友の小津と憧れの明石さんのキャラが立っていて良い。これをきっかけに森見登美彦氏の小説を全部読みましたが、キャラクターの面白さは本作が一番だと思われます。
- メディア文庫
- 作者森見 登美彦
- 出版・メーカー角川書店
- 発売日2008-03-25
48位 ターン/北村薫
もはや推理作家の大御所である北村薫が書いたSF小説、「時の三部作」と言われているものの一つです。
ダンプカーと衝突した29歳の版画家である真希は、午後3時15分を過ぎると、昨日の日にちに戻ってしまう世界に入ってしまいます。
設定が魅力的で読み始めましたが、すてきな読後感でした。毎日を大切にしたいという気持ちになれました。
映画化もされた名作ですね。時間が来ると、昨日の椅子に眠りこけている時点に戻ってしまうという、ループもののお話です。ライトノベルと違って、たしかな文章力があるのでストレス無しに読み進められます。
- メディア文庫
- 作者北村 薫
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2000-06-28
49位 のぼうの城/和田竜
普段は領民に対して思いやりはあるものの、ボーっとしている小国の領主の主人公。
ある日、大軍に攻め込まれて、滅亡の危機となるも、領民を気遣いながらわずかな手勢で知恵を絞りながら大軍に立ち向かう話。人並外れた体力や武力というわけではなく、領民や配下の武将たちを大切に思うからこそ湧き出てくる強さみたいなものがすごく魅力的に描かれている。
- メディア文庫
- 作者和田 竜
- 出版・メーカー小学館
- 発売日2010-10-06
50位 夜のピクニック/恩田陸
徹夜で80キロ歩き通すという、学校の伝統行事をテーマにした、青春群像劇。読んでいるときは、本当に夜長を歩いている気分で、読み終わると、本当に80キロ歩き通した読後感でした。登場人物達に混じって自分も歩いていました。すごい小説です。
本屋大賞を受賞した恩田陸の最高傑作。読む人によって色々な感想を抱くのではないだろうか。それもまた本の良さなのである。ぜひ読書感想文の課題にしてほしい。
- メディア単行本
- 作者恩田 陸
- 出版・メーカー新潮社
- 発売日2004-07-31
最高のSF小説です。1968年に描かれ、92年の未来を舞台にした小説ですが、今においてもなお私達につきつけてくるものがあるということに、SFというジャンルのすごさを感じます。
フィリップ・K・ディックが書く世界では、人間とアンドロイドがなかなか区別できないものになっています。主人公のリックは、懸賞金を求めて「アンドロイド狩り」の仕事をしているのですが……。
「心とは何か」という永遠のテーマが書かれています。
映画「ブレードランナー」の原作の小説だけど、映画版より小説のほうがちゃんと理解できるし、意味もわかって面白い。映画版は時間の制限もあるし、過剰に演出を重視してるからね。ラストシーンは感動したけれども。