2016年10月31日

アニメ2期も決定したジャンプの新しい看板「僕のヒーローアカデミア」の魅力とは?

連載当初から人気沸騰で、早くもアニメ化を果たし、好評につき2期の放送も決定したヒロアカこと「僕のヒーローアカデミア」。週刊少年ジャンプにおいて新しい看板漫画とも呼ばれ、ONE PIECEやNARUTOのような人気漫画になっていくかもしれません。

今回はそんな僕のヒーローアカデミアの魅力について紹介していきます。(以降、略称であるヒロアカと表記します)

ヒロアカの背景

ヒロアカは週刊少年ジャンプにて2014年の32号から連載を開始しています。作者は堀越耕平さんで、ジャンプでの連載は3度目です。

1度目の連載は「逢魔ヶ刻動物園」で、これは呪いによってウサギの姿に変えられてしまった逢魔ヶ刻動物園の園長である椎名と、動物が大好きな女子高生の蒼井華が、個性的な動物ばかりの動物園を天下一に導くというストーリーでした。逢魔ヶ刻動物園は一部のファンから好評を博していたものの、37話で打ち切られています。

再起をかけた2度目の連載では「戦星のバルジ」を開始します。この作品は貧乏少年だが、人一倍人情にあふれるバルジは、怠け者の王子バルジと姿形がそっくりで、ふとしたことからバルジの代わりに人々を救う旅に出るというあらすじです。しかしこちらは全くアンケートが振るわず、わずか17週で打ち切られてしまいました。

週刊少年ジャンプではアンケート至上主義とも呼ばれており、アンケート結果が振るわなければ過去に実績がある作者といえども容赦なく打ち切られてしまいます。また若手の作家の場合3度までチャンスが与えられていますが、3度目の打ち切りとなると契約を打ち切られてしまい、ジャンプに返ってくることができなくなる厳しい世界です。

そんな中、作者の堀越耕平さんは2度も短期打ち切りとなってしまい、僕のヒーローアカデミアは3度目の正直で、週刊少年ジャンプにおいては最後のチャンスとなっていました。

ヒロアカの紹介

それではヒロアカについて詳しく説明していきます。

ヒロアカは約8割の人間が何らかの「個性」を持って生まれる個性社会を背景としており、個性を悪用する者たち「ヴィラン」と、それらを取り締まり治安を維持する「ヒーロー」が存在しています。

主人公の緑谷出久は幼い頃から、ヒーローになることを夢見ていましたが、残念ながら個性を持たない「無個性」であることが発覚してしまいますが、ひょんなことからヒーローのトップに君臨するオールマイトから後継者に指名され、オールマイトの必殺技である「ワンフォーオール」を託されます。

自分を顧みずに他人を助けてしまう出久の人間性はヒーローとしての素質があると評価されており、それに加えてワンフォーオールを武器にヒーロー養成学校である雄英学園に入学し、仲間たちと切磋琢磨しながらヒーローを目指していきます。

ヒロアカは雄英学園での生活を追った学園モノなのですが、いわうる学園モノのような学校での日常が描かれるのではなく、ヒーローとヴィランとの抗争が大きなテーマになっています。

まず作中の背景としては、ヒーローのトップであり、平和の象徴であるオールマイトが存在したことで、敵であるヴィランも封じられている状況にありました。しかしオールマイトはかつて敵との戦いによる後遺症によって個性を発動できる時間が短くなっており、また力も全盛期から衰えはじめており、それがヴィランにバレてしまうと一気に力関係はヴィランの方に傾いてしまうという危うさも秘めていました。

もともとオールマイトが出久を後継者に選んだのも、自分に残された時間が短いという理由であり、出久は個性をもってほどなくして、自分が将来強大な敵と戦っていかなくてはならないという運命を背負ってしまうのです。

そんな重い十字架を背負ったまま過ごす学園生活のため、常にどこか緊張感を秘めており、実際にしばしばヴィランに蹴撃されることもあります。ヒーローという輝かしい地位の裏にある壮絶な戦いが描かれているのがヒロアカの特徴です。

ヒロアカのあらすじ(ネタバレあり)

ヒロアカをもっと詳しく知って頂けるようあらすじを紹介します。
ただしこれはネタバレを含んでおりますので、これから読もうとしている方、まだストーリーを知りたくない方は読み飛ばしてしまってください。

以下、あらすじとなります。↓

世界の人口の約8割が個性を持つ個性社会において、個性を悪用して世の中に混乱をもたらそうとするヴィランと、それを取り締まるヒーローが存在しています。

主人公の緑谷出久はヒーローを目指しながらも、個性を持たない無個性の人間でした。無個性である出久は学校でも「デク」と呼ばれてバカにされることが多く、文武両道で個性にも優れた爆豪勝己にいじめられる日々でした。

それでも出久はヒーローになることを諦めずに、ヒーローを輩出するエリート校である「国立雄英学園」への入学を目指します。もちろん無個性である出久はそのままでは入学できるわけはないのですが、ある日事件が起きたことで転機が訪れます。

中学3年生の時に、出久はヘドロの個性を持つヴィランに襲われた所、ヒーローのトップであるマールマイトに救われます。憧れであるオールマイトに出久は「個性がなくてもヒーローになれるか」を尋ねたところ、オールマイトは急にしぼんでガリガリになってしまいました。
オールマイトはかつてヴィランと戦った時の傷がもとで個性を発揮できず時間が限定されており、それを誰にも悟られないようにしていたのですが、偶然に出久に見られてしまったのです。ヒーローの辛さをよく知るオールマイトは個性があってもヒーローなんて目指すものではないと諭してその場を去ります。

その直後にオールマイトから逃れた先程のヴィランが、出久をいじめていた爆豪に襲いかかります。これを見た出久は自分をいじめていたにも関わらず、我が身を顧みずに助けようとしたところをマールマイトが見たことで、出久にしかない「ヒーローとしての素質」を見出します。

オールマイトは自分の力が衰えてること、そして個性も直に使えなくなることを出久に明かし、平和の象徴としての立場とオールマイトの後継者に出久を指名します。
そしてオールマイトだけの個性であり、他人に継承可能な「ワン・フォー・オール」を出久に託し、またヒーローとしてのトレーニングを施すようになりました。

出久はオールマイトからのトレーニングを受けて肉体的に大きく成長し、またワン・フォー・オールを習得した上で雄英学園の入学試験に望みます。

入学試験では思うような結果を残すことが出来ませんでしたが、ここでも自分を顧みずに他人を助ける行動を取ったことが評価され、合格することができ、同級生の爆豪と共に雄英学園に進学します。

雄英学園はヒーローを養成するエリート校だけ合って厳しい試練を次々と生徒に課していきます。しかし、その最中にヴィランは雄英学園を襲撃し、平和であることが当たり前になっていた社会に対して脅威を与えようとします。

出久を始めとした雄英学園の生徒たちは一致団結してヴィランを退けるなど、ある意味で有意義な体験をしたことで、注目を集める世代となり、体育祭やヒーローの仮免試験といったイベントをこなしていくことになります。

ヒロアカの魅力

ヒーローとして悪のヴィランと戦うという勧善懲悪敵な王道漫画のヒロアカですが、もちろん魅力はそれだけではありません。一つ一つ紹介していきます。

キャラクターの内面

ヒロアカでスポットが当たるのは出久だけではなく多くのクラスメイトそれぞれに特徴があり、内面も丁寧に描写されています。

クラスメイトで友人の飯田天哉はヒーローの兄に憧れて雄英学園に入学した絵に描いたような優等生ですが、兄がヒーロー殺しに致命傷を負わされたときには周りが見えなくなり、九死に一生を得るほどでした。飯田くんはその前に死亡フラグが完全に立っていたので無事に生還しただけでも良かったのですが、キャラクター一人ひとりに譲れないものがあり、時にはそれが暴走してしまうという人間模様にハラハラさせられます。

また味方キャラクターだけではなく、敵キャラクターの内面も描かれています。
ヴィランのリーダーである死柄木弔は犯罪をゲーム感覚で楽しむ極悪非道なキャラクターで、当初はすぐに逆上して周りが見えなくなることもありましたが、雄英とのバトルを経て感情をコントロールするようになり、したたかな敵キャラに変貌しています。

強大な敵を倒すために修行して強くなるというだけではなく、時々刻々と変化する状況に応じて、ヒーローたちが何をすべきかが問われているのです。

出久に課せられた重すぎる役割

主人公の出久はヒーローになるのが憧れで、今まさにヒーローになるために雄英学園に通っていますが、そこでヒーローになることがゴールではありません。

オールマイトに後継者として指名されたことでスタートラインに立てた出久ですが、オールマイトは既に力を失っており、また最近のバトルではそれがヴィランや世間にも明るみに出てしまったのです。
オールマイトはその窮地にも関わらず、最後の力を振り絞ってヴィランを撃退しますが、それは同時に後継者である出久がその重みを背負わなければならないことになりました。

もしも出久が無事にヒーローになったとしても、世間からの平和を維持することへの圧力や、ヴィランからの苛烈な攻撃が待っているでしょう。そして出久もそれを受け止めて日々鍛錬しています。

そのため学園パートでちょっとおちゃらけたことがあっても、本当の意味で気を抜くことは許されず、どこか常に緊張の糸は張りっぱなしなところがあります。
現在の平和は仮初めで、いつからヴィランによって均衡が崩されるときがやってきて、その時に後継者である出久がどんな戦いを演じるのかが大きな焦点になるでしょう。

女性キャラクターが個性的で可愛い

ちょっと重たい考察が続いたので、箸休めとしてなんですが、女性キャラクターの魅力についても触れたいと思います。

麗日お茶子

麗日お茶子はこの作品のヒロインで、時折関西弁混じりの言葉を話す、重力を操る個性の持ち主です。入学試験の時に出久に助けられたことで入学当初から仲がよく、出久とコンビを組んで爆豪に勝ったこともありました。
最近はまっすぐな出久にほの字で空回ししてばかりですが、気を引き締めてヒーローとしての精進に励んでいます。

八百万 百

お嬢様口調で話し、いかにもな裕福な家庭で育ち、ボディラインも見事で「発育の暴力」と称されるほどです。個性は名前の通り、生物以外のあらゆるものを作り出すことができる能力で、慌てると変なものばかり作ってしまいますが、機転を利かせて、その能力で窮地を逃れることもあります。

蛙吹 梅雨

カエルっぽいことなら何でもできるという個性を持っており、見た目も口調もカエルのようです。なかなかインパクトの強いキャラクターですが、意外と内面は繊細でクラスメイトが内緒で危険な任務に挑んだ時などは泣いてしまうほど人思いな性格でもあります。

アニメ2期にも期待

既にアニメの1期が好評のまま終了し、最終回の時期には週刊少年ジャンプ上で2期の制作が決定したことが発表されました。現在のところ詳細や放送日程は明かされていませんが、おそらく2017年の春か夏ごろに放送されるのではないでしょうか。

まだ10巻までしか刊行されていませんが、既にジャンプの看板漫画とも呼び声もあるほど注目されているヒロアカですが、今後も目が離せません。

僕のヒーローアカデミア 11 (ジャンプコミックスDIGITAL)
  • メディアKindle版
  • 作者堀越耕平
  • 出版・メーカー集英社
  • 発売日2016-11-04

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