2016年10月21日

メルカリがヤフオク!よりもおすすめな理由

日本で3500万ダウンロードを突破して、もはや知らない人はいない、というほどに成長したスマホアプリの「メルカリ」。アメリカでもダウンロード数を伸ばしていて、現在2000万ダウンロードを突破しています。

そんなメルカリがなぜおすすめなのかを、ヤフオク!などの競合サービスと比較してじっくりと考察したいと思います。

メルカリとは?

メルカリとはフリマアプリで、現在AndroidおよびiOS、ならびにWebサイトにて利用することができます。
特徴としてはヤフオク!やフリルのようにあらゆる商品の売買ができるフリマサービスであることで、スマートフォンアプリ一つで、本当になんでも色々なものが購入できてしまいます。

このメルカリというサービスは株式会社メルカリという会社によって運営されており、東京都港区に本社をおいています。社長は山田進太郎さんという方です。
そしてこの山田進太郎さんという方が大変なやり手なのです。

山田進太郎さんは早稲田大学卒業後に、株式会社ウノウという会社を設立しています。
そこで今ではぴあが運営している新作映画情報サイトの「映画生活」というサービスや、写真教諭サービスの「フォト蔵」といった数々のヒットサービスを立ち上げています。
最終的にその会社はアメリカ企業であるジンガという会社に売却しており、その後世界一周旅行などの充電期間を置いたあとにメルカリを設立しています。

メルカリというと新しい企業のイメージがありましたが、山田進太郎さん自身は既に事業を成功させたことのあるやり手の実業家なのです。

ビジネスのいろはを理解しているからか、メルカリは立ち上がりから急激にサービスを拡大していきます。
余りにもメルカリが流行しているのでそれなりに古いアプリなのかと思われがちですが、実はメルカリがリリースされたのは2013年の7月なので、実はまだ3年くらいしか経っていないんですね。
さらにアメリカ版をリリースしたのは翌年のことにもかかわらず、既に日米で5500万ダウンロードを特配してる凄いアプリなんです。

ちなみにフリマアプリはメルカリが元祖ではなく、それ以前にFrilというサービスが存在していました。Frilは当時若い女性から支持の集めていたアプリでしたが、さほど一般的に広まっているわけではなく、その段階にメルカリがフリマ市場に目をつけ、一気に市場を獲得していったという経緯があります。
メルカリは最近こそ黒字になっているのですが、実はこれまで赤字経営で、それは目先の利益を出すよりも事業を成長させることを優先させて、第三者割当増資という資金調達によってサービスの運転資金を賄ってきました。

山田進太郎さんは既に事業経験があるからか、素早く資金調達を行い、それで大々的にCMを打つなどますに向けた施策を取ってきました。そのスピードは凄まじく、アプリをリリースしてから1年余りの間に始めは14億5000万円、次に23億6000万円という巨額の資金調達を行なっています。

全く新しい会社に新しい事業にも関わらず、40億円近いお金を調達するのは驚異的なスピード感です。
それにより、先行していたFrilなどの既存のフリマサービスを一気に抜き去り、メルカリはリリースから1年ほどで日本最大のフリマアプリに成長しました。

また、日本のアプリは海外ではヒットするのは難しく、とりわけアメリカ市場で成功した事例は一つもないと言われています。海外でヒットした事例としてはLINEが東南アジアを中心にヒットしていますが、アメリカでは残念ながら認知されていません。
その他にもGREEや楽天など名だたる企業がアメリカ進出を目指してきましたが、失敗に終わっています。

そんな過去の事例があるにも関わらず、メルカリはリリースから1年にしてアメリカ進出することを決めています。そして1年ほどで数百万ダウンロードを獲得するなど確かな結果を残しました。

アメリカ市場で最もインパクトを残したのは2016年7下旬のことで、当時アメリカはポケモンGOのブームに踊っていました。そんな中、メルカリは特に何らかの施策を行なったわけでもないにも関わらず、App StoreのランキングでポケモンGOに次ぐ3位につけたのです。
これはもちろん日本のアプリとしては初めてのことで、しかも自然発生的なブームによってランキング上位につけたという歴史的な出来事だったのです。

実はアメリカにはメルカリのようなあらゆる商品を扱っているフリマアプリは存在しないということが成功した要因だと言われています。意外に思われるかもしれませんが、当時はファッション特化アプリのようなものはあっても、全方位型のフリマアプリは存在せず、現在でもメルカリの競合に当たるサービスがないため、右肩上がりでユーザー数を伸ばしている状況です。

さらに最近ではイギリス進出の準備を開始しており、日本企業が最もシェアを握るのが難しいと言われていた英米の市場を握ろうとしています。もしもこの試みが成功したらメルカリは全世界で最も使われているアプリになるかもしれません。

もちろんそれはただ見守っていてヒットしたわけではなく、なんと開発リソースの9割をアメリカ向けに注いでおり、いかに海外市場を重視しているかがわかります。先行機能はアメリカ版に導入し、その中でも良かったものを日本版に取り入れるという取り組みをしているそうです。
それほどまでに注目しているベンチャー企業は他になく、いかにメルカリがチャレンジングな取り組みをしているのかがわかりますね。

ヤフオク!との違いは何か

メルカリはフリマアプリと銘打っていますが、その実ユーザーができることはヤフオク!と変わっていません。
またアメリカでもeBayという圧倒的な巨人が存在しており、もともとメルカリが食い入る余地はないのではと言われていました。しかし現在の状況を見れば分かる通り、フリマアプリ市場は新しいユーザーに次々と受け入れられています。

その理由としては「PC主体に作られたサービスかモバイル主体に作られたサービスか」という違いが有ります。

もちろんメルカリのWebサイトはPCから利用できますし、ヤフオク!やeBayも専用のスマートフォンアプリを配信しており、どちらもPC・モバイルに対応しています。
ですがもともと設計された経緯を見ると、eBayもヤフオク!もどちらもPCで利用することを前提としており、メルカリはスマホアプリから始まり、後からPCに対応しています。

たったこれだけの違いですが、ユーザーにとっては物凄く大きな差なのです。

現在インターネットに接続している端末の多くはスマートフォンで、PCよりもスマホの方が利用時間も圧倒的に多くなっています。スマホはPCと違って画面サイズが小さいため、一つの画面内で見れる情報量に限りが有り、行えるアクションも限られています。
そのためメルカリはヤフオク!と比べるとユーザーはよりシンプルな動作で気軽に物を売り買いできるようになっています。

PC主体のサービスになるとどうしても機能が豊富になってしまい、モバイルから利用した時に使いづらかったり、機能がありすぎてどのように処理すれば良いのかが分かりづらいという問題が発生してしまうのです。

またヤフオク!やeBayはオークションサイトで、商品を購入できるのは最高値を提示したユーザーに限られます。これはモバイルユーザーの行動にそぐわないと言われています。
なぜならオークションの場合は終了時刻直前に値上げ合戦が繰り広げられるため、ほしいと思った商品でも終了直前にそのページに張り付いていなければならず、隙間時間にちょこちょことインターネットに接続するスマホの行動パターンとは相反するからです。

例えば電車の中だったり、人との待ち時間だったりといった隙間の時間に気軽にインターネットに接続できるスマホでは、メルカリのように希望した価格ですぐに購入できてしまう方がユーザー体験が高いのです。

またメルカリはスマホでのコミュニケーション文化を上手く取り入れています。
それは「値下げ交渉」という機能です。

メルカリではほしいと思った商品でも少し高くて手が出せない時に、値下げ交渉をすることができます。といっても簡単でユーザーが出品者に質問をするコーナーがあって、そちらで◯◯円まで下げられませんか?と聞いて、出品者が応じれば値下げしてくれるというものです。
一見アナログに見える作業ですが、LINEのように気軽にメッセージができるので、実際にメルカリ内でも頻繁に活用されています。スマホによって生まれたコミュニケーション文化を上手くフリマアプリにも導入しているのが魅力的ですね。

さらに出品を行うフローでもメルカリはこれまでのサービスとの差別化を図っています。

こちらの画像にあるようにメルカリの出品はあらかじめフォーマットが決められていて、そこに一つ一つ要素をはめこんでいくだけで簡単に出品できるようになっています。

PCでの出品と決定的に異なるのは、スマホのカメラと連動していることです。その場で写真を撮影して、見栄えが良くなるように加工までできた上で、出品画像に指定することができるので、これまでのようにデジカメで撮ってそれをPCに転送していい感じに切り取って…といった手間を省くことができます。

これだけ簡単に出品できるということで、一般のユーザーさんも身の回りの本当に何気ないものまで販売しています。例えば使わなくなったバッグや服など、これまでオークションサイトはおろかリサイクルショップにも出さなかったものまでメルカリで出品するようになったという方も大勢います。
さらに店舗で査定してもらうよりも、中間マージンが発生しないので、思ったよりも高い価格で売ることができるのも魅力的です。

もちろんメルカリには手数料が存在し、販売した価格の10%をメルカリに支払う必要があります。当然それがなければメルカリの商売が成り立たないので仕方ないところではあります。

またメルカリが他のサービスと決定的に違う点として、ヤマト運輸と提携して専用のサービスを行っていることです。他のアプリでは取引が成立した後は自らヤマト運輸やコンビニまで出向いて発送しなければならなかったのに対して、メルカリは「らくらくメルカリ便」というサービスを利用することで、自宅にいながらヤマトの配達員が集荷してくれるというサービスがあります。

このようにメルカリは単にアプリとして使いやすい、だけでなくハード面の改善も行っているのが特徴的です。

若い女性に高い人気

メルカリは特段女性向けのサービスというわけでもありませんが、サービス利用者の男女比率は3:7で女性の方が高くなっています。また年齢層も20代の利用が圧倒的に多く、若い女性に高く支持されているという特徴があります。

一方でヤフオク!では男女比率は7:3で男性の方が高く、利用している年齢層も40代が最も多くなっています。メルカリはスマホの普及に伴って新しくインターネットに触れたユーザーを積極的に取り込んでいるのがわかります。

広告やCMを見ても若い女性をターゲットにしているのがわかりますし、とにかく誰でも簡単に出品・購入できるということが徹底されています。
これまでのインターネット文化ではギークな人が使いはじめて一般に徐々に広まっていくという流れがありましたが、メルカリの場合はギークな人たちを飛ばしていきなり一般の人に使われ始めました。
だからこそこれほど急速にユーザー数を増やすことができたのでしょうね。

筆者もメルカリユーザー

私自身もメルカリを良く利用しているユーザーです。
といっても物欲が余り高い方ではないので、必要な時に応じてというくらいですが。

これまでヤフオク!を使ってきたのですが、メルカリに乗り換えました。
理由としてはヤフオク!はスマホからでは使いづらいことと、オークションという仕組みに嫌気が差してしまったからです。

これは落札できるだろうと思っていても、終了直前に高値更新されてしまって購入できないということが相次いでしまって、それが早急に必要でないものでないなら良いのですが、冷蔵庫のような日用品の場合は大変困ります。
その点メルカリの方が希望額で確実に購入できるのが便利です。実際自宅にある冷蔵庫もメルカリで購入したものです。

私のように家電にあまり拘りがなければ冷蔵庫なんかは中古で十分なのですが、そういった日用品は大抵メルカリで購入しています。スマホで空き時間にお目当てのものがあるか探して、見つかればすぐに購入できるのが良いですよね。

それにウィンドウショッピング的な楽しみ方も出来て、スマホアプリの場合は同じカテゴリの商品を延々と下にスクロールしていくことができます。そうして眺めているだけでも色んな商品が見つかって面白いですし、自分が欲しいと認知していなくても、思いがけず求めていたものに出会うことがありますし、外を出歩いて物を探すよりもよほど効率的ですよね。

ますます便利になるメルカリ

メルカリは今でも頻繁に機能が追加されてどんどん便利になっています。
先ほど紹介したヤマト運輸の「らくらくメルカリ便」も今年からできたサービスですが、それによってコンビニまで商品を集荷依頼しなくても、自宅にいるだけで発送できるようになったりと、まだまだ進化し続けています。

それにフリマアプリは出品されている商品の数が多ければ多いほど色々なものを発見できますし、売り手としても買い手が見つかりやすくなるので、ユーザー数が増えるほどもっと便利になっていくサービスです。

既に10代20代には絶大な支持を集めているサービスですが、これからもっと上の年齢層の方にも利用されることがあれば、さらに便利になってくるかもしれませんね。
まだ使ったことのない方がいれば、ぜひ使ってみてください!

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