2016年11月05日

一年ちょっとの間「集団学習指導塾」のバイトをやってみての感想。時給、面接、出会いなど。

中学生指導の集団指導塾の経験を話します。
このバイトをしたのは大学生時代の一時期です。私は人と話すのがあまり得意ではなく、研究発表のプレゼンの際なども、アワアワしてしまってうまく喋れないことがありました。
それを治すトレーニングも兼ねて、集団指導の学習塾のアルバイトをしようと思いました。

 面接のコツ

まず、面接です。この時点で緊張します。誰でもそうかもしれませんが。

私は某サイトから申し込んで、メール→電話→面接の流れでした。

メールから面接ではなく、間に電話が入りますが、特に審査されるわけではなく、「◯◯日は大丈夫ですか?じゃあその日に来てください」みたいな感じでした。できればその日にペーパーテストをしてほしいとの旨も伝えられました。

そして面接です。履歴書は必須ですが、大学生の履歴書なんてものは学歴以外見るところはないと思います。参考までに、私はいわゆる「MARCH」と言われる大学のうちの一つに所属していました。

面接にはスーツで行きました。なにか色々しゃべったような気がしますがよく覚えていません。「学習塾ビジネスってのは子供じゃなくてその親のための仕事だから」みたいなことをドヤ顔で語られた記憶がなくもないです。

その後、面接の方は席をはずして、その場で問題とシャープペンと時計を渡されて、テストがありました。
教科は英語と数学でした。内容は高校受験の試験に近いようなものだったと記憶しています。

準備をしてこず、あまり解けた気はしなかったのですが、面接していただいた方は「一応形だけ」みたいなことを言っていたので、大丈夫だろうと思っていました。(実際大丈夫でした。)

研修の内容

研修はしっかりしてるものだと思いましたが、思ったよりは適当でした。

一応範囲のテキストを渡されて、下準備をしてきます。私は最初のほうは真面目だったので、しっかり声に出して授業時間50分ぶんのデモをしたりもしました。

塾によっては数ヶ月研修があるみたいなところもありますが、私は他の講師の方が授業をしているのを何回か見て、同じ塾の先生型の前で一度授業デモをやったっきりで、一週間くらいで終わった気がします。そのあとにすぐ実践でした。

アドバイスとしては、「中学生は集中力が続かないから大きな声でね」みたいなことを言われた気もします。

教える教科について、知識などに自信があったわけではありませんが、基本的に参考書やテキストに書かれていることを教えるだけだし、リアルタイムで生徒からの質問が来るわけもないので、内容面に関しては、よっぽど中学のときに勉強をサボった人でないかぎりは余裕だと思います。

大変だったこと

まず50分とか45分とか声に出してしゃべり続けるというのがかなり消耗します。しかも、ただだらだら喋るんじゃなくて、言葉が詰まらないように話し続けなければならないのですから、頭も神経も使います。その分鍛えられました。

あと、ホワイトボードに字を書くのが慣れていないので難しかったです。
ノートになら上手に描ける図形も、ホワイトボードに書くのは難しく、たぶん塾講師になって一番練習したのが「ボードにうまく字や図形を書くこと」です。
中学生というやつらは、字が汚いとか図形がガタガタだとかいう理由でも馬鹿にしてくる可能性があるので、それらへんは意識しました。

仕事の内容

一番少ないときは1人というのがあったけど、多いときは15人とかいました。平均だと7、8人くらいでしょうか。
大勢の中学生に向けて授業をします。1コマ50分が目安でした。

私はただの練習用のガキだと思っていたのですが、それでもめちゃくちゃ緊張しますね。
最初のほうが、どもったり詰まったりしないように、事前にかなり時間をかけて自主的に練習しました。

塾に通うような子供はやはり真面目なもので、私語をしたり暴れたりするやつはいませんでした。そういう意味では普通の中高の講義よりはずっと楽だと思います。

しかし、子供の視点は怖いものです。特に女子生徒の視点は怖い。「この先生キモい……」とか思われないように必死ですよこっちも。ただ、やればやるほど「大勢の前でしゃべる」ということに場慣れしていきます。
もともとの目的はそれだったのですが、効果は十分にアリでした。

基本的に何をしゃべるかは決まっていて、あとは声に出すだけで、相手も中学生。比較的イージーな環境だから練習には最適だと思います。
あと、やっぱり授業をやっているとき、相手の反応は伝わってくるもので、「より興味を持ってもらえるように」という向上心を持って授業をやっていたので、自分のスキルも向上していく感じがして楽しかったですね。

つらかったこと

一番は時給ですね。実質の時給はかなり低いと思われます。

授業の練習をするしないは自由ですが、くだらない書類みたいなものがわりと多いです。授業が終わった後も、生徒と一緒に帰れるわけじゃなく、何か書類みたいなものを書かないといけないのです。それも自分で自分を評価するような面倒くさいやつ。ペーパーに思ったより時間をとられます。

準備に関しても、授業時間より前から塾に着いていないといけなくて、時給は1コマ(50分ほど)1200~と高いのですが、実質の時給はもっと少なくなってしまうと思われます

そして、実質時給が少ない割には、大勢の生徒を相手にする責任と心労が大きいので、純粋なお金目的だとあまりいいバイトではないかもしれませんね。

あと、人間関係の問題もありますが、私は生徒からはけっこう距離を置いていました。熱血に指導する先生とか、成績とは別の個人的な事情を相談される人望のある先生方もいますが、そういう方は大変だと思います。

塾講師をやってよかったこと

メリットは、トークスキルの向上と、「話すことに対する慣れ」です。これは、社会人にとって必須のものであると同時に、なかなか自発的には鍛えにくいものなので、塾講師をやる一番のメリットだと考えます。

あと、もっと真面目にやっている人にとっては「やりがい」というものもあると思います。自分のおかげで生徒の成績が上がると嬉しいですよね。まあ自分は最低限教えることをしっかりこなすというスタンスだったのですが、熱血先生はそれだけ生徒から慕われることもあるし、十分にやりがいを感じられると思います。

個人的に良かったことは、女子生徒が可愛いことですね。もちろん性的な意味ではありませんよ!
ただ、中学生くらいの娘ってみんな可愛いのです。いやロリコン的な意味ではありませんよ!

大学生にもなったおっさんが、中学生と普通に会話したりできる場所って、塾という空間くらいなのかなあ、と思います。まあ学校の先生とかになったら嫌というほど話さないといけないのでしょうけどね。

自分としては、そういう経験が希少性のあるものだったので、塾講師をやって役得だと思いました。
もちろん連絡先を聞くみたいなことはしていないし、あくまで塾という空間で、先生と生徒という立場で話していただけです。

出会いはあるのか?

出会いはあるのかという問題ですが、同僚の大学生などで気になった同士だと、仲良くなって付き合っちゃうとか、そういうことはあるかもしれません。自分の場合は小規模な支店だったということもあり、1年とちょっと続けたのですがそういうことはありませんでした。

あと、中学生との出会いはたくさんありますが、それをモノにしてしまったら犯罪です。
自分も一度中学生に告られそうになりましたが、事前に雰囲気を感じとって避けました。一線を引くのは大事なことです。

以上。何かの参考になったなら幸いです。 

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