2016年11月05日

【ラルク】15年愛してきたファンが語る『L’Arc~en~Ciel』

L’Arc~en~Ciel(以下ラルク)というバンドをご存じだろうか。

かつて紅白歌合戦に出場し、10万人を動員したライブを行い、人気テレビアニメの主題歌を務めたバンドであり、知らない人は少ないだろう。

ラルクは今年で活動25周年を迎え、上記のとおり数々の歴史を残してきた。しかしこれはほんの一部の側面でしかない。

この文章では、10歳の時にラルクに出会った瞬間に「この音楽に出会うために生まれてきた」と感じ今まで25年生きてきた筆者が、このラルクについて5つの特徴を語らせてもらう。時間のあるあなたには、ぜひ目を通してほしい。そして、ラルクを知らないあなたも最近聞いていなかったあなたも、同じくラルクを好きなあなたにも、よりラルクを聞く機会が増えてくれると何よりの幸せである。

 静と動を持ち合わせる楽曲

ラルクが結成されたのは1991年。日本でお化粧をしたロックバンドがいくつも生まれ始めた最初の時代。彼らは皆黒い衣装をまとい、モトリー・クルーやデッドエンド、マリリン・マンソンなどに影響を受け、ギターをかき鳴らし声を枯らすような激しい曲を放出していた。
そんな中、ラルクのライブは異常だったという。激しい音の曲ももちろんあったが、対極にある静かで、テンポも3倍ほどゆっくり、vocalのhydeの歌声だけが静かにのびのび響くような曲も複数あった。観客も激しく動き出したり静まり返って動かなくなったり…

この「対極」を併せ持っているのは今でも変わらない。いや、今では静と動だけでなく、さらに細分化した幅広い楽曲を提供している。

この多彩さが面白くて、ラルクから目を離せない。1曲1曲、聞けば聞くほど発見が多く味がでるのである。

メンバーそれぞれの強すぎる「個」

ラルクは、vocalのhyde、bassのtetsuya、guiterのken、drumのyukihiroという4人で構成されているが、それぞれの個性があまりに違いすぎる。ゴリゴリのブラックな空気のロックが好きなボーカル、カラフルでポップでアイドルと見間違うような雰囲気が好きなベーシスト、映画音楽のように壮大な曲が作れるギタリスト、ひたすら静かにどっしり打ち込むドラム…

音に関してなんの共通もないような4人である。しかし不思議なほどに、4人でつくる曲は調和をする。聞いたことのないようなメロディーや曲が生まれるのは、そもそもバックグラウンドが違いすぎる面々が一緒にひとつのものをつくるからであり、それが聞くものを虜にしてしまう。 

ライブパフォーマンス

彼らのライブは、エンターテイメントの極みだ。世界観の作り込み方で、右にでるバンドはいないのではないのだろうか。

活動を始めて25周年となる彼らのファンは、もはや彼らを神格化し崇拝している人も多い(筆者含む)が、その視線をよくわかり、最大限彼らの作り出す曲と世界をパフォーマンスしてくれる。時にはステージの下から爆発音と共に飛び出してみたり、突然初期の頃を模した衣装で現れたり、圧巻のステージはいつ見ても引きずり込まれ、外界のことなどどうでもいいと思わせてくれるのだ。 

見た目

彼らは「ビジュアル系」と呼ばれることを好まないが、外野が見てそう言いたくなるほど見た目も美しい。年齢を重ねて味が出てきて、結成当時の頃のような化粧はしていないが、特にhydeの美しさには驚きしか出てこない。見ているだけで日常を忘れさせてくれるという美しさはどれだけの価値があることか。

曲から溢れる切なさ

ここまでいくつか彼らの魅力を伝えてきた。が、彼らの最大の魅力は「心を震わすことができる」ことだ。楽しかったりときめいたり、盛り上がったりという心の動きを作ることができるアーティストは多い。しかし、これほどまでに切なさや悲しさのベクトルでも心を震わせられる音楽を、筆者は知らない。
ラルクの初期の曲に「BluryEyes」という楽曲があるが、筆者は発売から約20年経った今でも、何度聞いても涙が出るほど切なさを感じている。胸が苦しくなるくらい心が震える感覚が、日常であるだろうか?

仕事や学校、家庭という日常で忘れがちな感情の機微を取り戻させてくれて、心が潤うのである。切なさを感じられる喜びをラルクは教えてくれた。

まだまだラルクの魅力はつきないが、語り出すと一体何日かかるのか計り知れないのでこの辺りで今回は筆をおかせてもらおう。そして、心が最近震えていないと感じたあなたには、ぜひまずはYOUTUBEからで構わない、ラルクを聴こう。

Clicked Singles Best 13
  • メディアCD
  • 作者hyde
  • 出版・メーカーキューンミュージック
  • 発売日2001-03-14
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