2016年10月15日

プロ野球のクライマックスシリーズで問題になっているビジパフォ空席とは?

プロ野球は現在クライマックスシリーズの真っ只中ですね。
広島は25年ぶりのリーグ優勝、DeNAは球団史上初のクライマックスシリーズ出場と、ともに歴史的な対戦になっています。

どちらも若手の台頭も著しく、勢いがあって負けてほしくない、なんて思ってしまうのですが、どうやらホームである広島で「ビジパフォ空席」と呼ばれる問題が発生しています。
どうやら問題は転売にあるのではないのかと言われています。

ビジパフォ(ビジターパフォーマンス)とは

ビジパフォとは正式にはビジターパフォーマンス席のことを示す言葉で、ホーム球場でも気兼ねなくビジターの球団を応援するためのシートのことです。

これはどういうことかというと、阪神や広島のように地元愛があふれる球場で、ホームではない球団を応援するのって凄く勇気が入りますよね。それにただでさえ少ない地元以外の球団を応援するファンが分散してしまったら、ビジターの球団の応援歌なども聞こえず、選手や試合のテンションが下がってしまいます。

そこで外野席に一定数ビジターパフォーマンス席というのを用意することで、ビジターの球団をファン同士が一緒になって応援してもらおうという趣旨のものです。
野球中継を見ていて、レフト側に一定数ビジター球団のファンのユニフォームが固まって見えるのがビジパフォの場所です。

クライマックスシリーズは地元広島で大変な人気で、チケットが10分で完売してしまうなど非常に入手困難な状況になっています。そこで問題になっているのが転売で、本来の試合なら仮に完売しても手がつけられることがなかったビジパフォの席も転売目的で買い占められているのではないかということです。

ビジパフォ空席について

実際に広島対DeNAの一戦はこのように、DeNA側のビジパフォ席が大量の空席になっています。
いくら地元横浜から遠いとは言え、これは余りに空席が多すぎな状況であり、クライマックスシリーズファイナルステージのような大一番においてここまで空いてしまうというのは何らかの問題があるのではないかと言われています。

実際にヤフオク!などを見てみると、大量に転売目的のチケットが並んでおり定価の何倍もの価格で取引がされています。もちろんそれでも購入したいというファンが多く、それなりに取引が成立しています。

しかしビジパフォの場合、そもそも購入したいと思わない(そこで広島の応援をするわけにもいかないわけなので)ため、転売目的のチケットに取引が成立していないか、入手したファンが内野席などに勝手に移動してしまっているのではないかと思われます。

いずれにしても本来DeNAファンのために用意されている席がこのような形で本来手に入るべき人に届かないというのは問題だと思います。ただでさえホームの歓声が凄く多い状況にも関わらず、ビジター席が虫食い状態になれば、DeNAファンの歓声が全く届かなくなってしまいかねないので。

応援というのはプロ野球中継や観戦にとってそれ自体が競技の一部となっています。
選手一人一人に応援歌がつけられており、選手がバッターボックスに入った時に、その選手の応援歌が流れることで、ただ選手が投げられたボールを打ち返す無機質な光景ではなく、スタジアム全体でそれを後押しする空気が作られるのです。

ですから広島にもDeNAにもどちらにも頑張って欲しい私としてはこのような事態を少し苦々しく思っていたりもします。

クライマックスシリーズは今日にも決着か

では最後に少しだけクライマックスシリーズについて触れたいと思います。
クライマックスシリーズは広島が2連勝し、アドバンテージの1勝を含めるとあと1勝で日本シリーズ進出が決定します。

昨日の試合で黒田博樹の登板で決まるのではないかと見られていましたが、DeNAが黒田を攻略し、なんとか1勝をもぎとっています。DeNAにとってはさらに3連勝しなくてはなりませんが、昨日先発した井納は「奇跡を起こす」と語っているようにDeNAの選手もまだ闘争心は衰えていません。
梶谷隆幸はファーストステージで左手を骨折していますが、それでも全ての試合に強行出場しているほどです。

しかしホームの利、地力の差もあって広島が優勢があことは間違いないでしょう。解説者も99%広島の決まりといっているように、今日にも日本シリーズ進出が決まるかもしれません。

またパ・リーグの方も日ハムが王手をかけており、両リーグそろって日本シリーズ進出が決まる日になる可能性があります。残念ながらテレビでは関東圏でBSでの中継もなく見られない人が相次いでいるようですが、テレビ観戦できる人には是非注目してもらいたい一戦です。

広島対DeNAは新しいプロ野球の象徴!クライマックスシリーズの見所を解説
広島対DeNAは新しいプロ野球の象徴!クライマックスシリーズの見所を解説
25年ぶりのリーグ優勝に湧いた広島東洋カープ。優勝を決めた試合の視聴率は広島地区で平均60%、最高71%という記録的な数字となり、世間を騒がせました。 そんな広島にクライマックスシリーズの決勝ラウンドで対するのは横浜DeNAベイスターズ。かつては勝率3割ほどの超がつくほどの弱小球団でしたが、キャプテンの筒香を筆頭にリーグ上位になるまで実力をつけてきました。 両球団とも若手の成長が著しく、地域密着型で観客の熱も高いという特徴があります。そんな新しい時代の幕開けとも言える両球団によりクライマックスシリーズの展望を書いてみました。

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